日々の雑感 [2011/04-06]

それなりに順調なのに閉塞感がある。先が見えるようで見えない。


水島広子『「怒り」がスーッと消える本?「対人関係療法」の精神科医が教える

怒りの結果を押さえ込むのではなく、怒りの原因を取り除く。

「すぐにムカッとする自分がイヤになったら。なんてこんなことで腹立つのかな?と思ったら。イライラして、周りとぶつかってしまうなら。相手の発言にムカついたら。つまらないことにカチンとくるなら。「怒りがちな人生」をなんとかしたいなら。理不尽にキレられたら。」(各章で説明)

「怒りをコントロールできるようになれば、人生の質が全体的に高まり、幸せを感じる時間がずっと増えてくるはずです。」

「怒りを抑える」つまり「本当は怒っているのに怒っていないふりをする」のは表面的な怒りのコントロールで、幸福感が得られず健康にも良くない。怒りには意味があり、その意味を知ることが大切。

STEP1:ムカッとすることは、ダメなことじゃない。怒りが教えてくれること。あらゆる感情には意味がある。不安は「安全が確保されていない」こと、悲しみは「自分が何か大切なものを失った」ことを教えてくれる。

「怒り」は心の痛覚。痛みが身体の被害を知らせてくれるように、怒りが心の被害を知らせてくれて、対処が必要なことに気づく。

STEP1まとめ:「怒ること=悪いこと」ではなく、怒りには役割がある。怒りは「何か問題がある」ことのサイン。自分が怒っていることに気づいたら「原因究明」。「自分が本当に被害にあった」のか「相手が問題を抱えているだけ」なのか。まずは「怒っている自分」をやさしくねぎらう。

STEP2:人はなぜカチンとくるのか?だから「怒り」が湧いてくる。「予定狂い」の被害からの怒り、突然の被害の脅威を撃退しようとする。「心の傷」を反映した怒り、相手とも関係性の中で心が傷つく。

「あり得ない」人に対する怒り、自分は我慢してるのに相手は我慢していない。特定の状況や人物に腹が立つ場合は、過去の「心の傷」を探してみる。怒りは困っている自分の心の悲鳴!誰が悪いかではなく、自分が困っていることを探す。

STEP2まとめ:「予定が狂ったから腹が立った」と疑う。「心に傷に触れたからムカつく」と疑う。「自分が我慢しているから他人にイライラする」と疑う。自分が「どんな状況に、どんな人に」腹を立てるか考える。怒りは自分の「心の悲鳴」と考える。

STEP3:原因は「役割期待のずれ」だった。「怒り」がスーッと消えていく「対人関係療法」。

対人ストレスは「役割期待のずれ」。自分の期待通りの役割を相手が果たし、相手の期待が自分の引き受けたい役割ならストレスはない。知らない人が馴れ馴れしく近寄ると不快なのは、「知らない人」という期待した役割を果たしてないから。

役割期待:「自分は相手に何を期待しているのか。それは相手にとって現実的な期待なのか。自分の期待は相手に伝わっているのだろうか。

相手は自分に何を期待しているのか。相手が本当にそれを期待していると、確認したか。相手からの期待は自分にとって問題なく受け入れられるものか。受け入れられない期待であれば、どのように変えてもらったらよいか。

「役割期待の調整をする際には、まず、相手の言動が、どのような期待を反映したものなのかを知ることが重要です。」

「他人を変えようとするのは不毛。人は「それぞれのタイミング」でしか変わらない。相手が変わらなくてもできる役割を期待する。」相手を変えようとするのではなく、相手の変化を妨げている障害を取り除く。

距離の近い「重要な他者」とはずれをできるだけなくす。それ以外の相手とは実害がない程度にずれを調整すれば良い。

STEP3まとめ:相手にムカッときたら、相手への「役割期待」のずれをチェック。自分の相手への期待を整理してわかりやすく伝える。相手の自分への期待を確認する。他人を変えようとしてもムダ。ずれをなくすべき相手か、放置してよい相手か考える。

STEP4:この話し方をすれば争わなくてすむ。「怒らない」「怒らせない」コミュニケーション術。

「評価」は相手への暴力。相手にどうして欲しいか伝える。ポイントは相手を変えるのではなく、相手の行動を変えてもらう。「あなた」が主語だと評価になりがちなので「私」を主語にして。相手の領域を侵害する「要求」ではなく尊重する「依頼」で。

相手の評価は受け流すのが安全。返答を用意しておけばイライラしない。

STEP4まとめ:他人を「評価」しない。相手に何か頼むときは「要求」ではなく「依頼」。不愉快なアドバイスは相手の「心の悲鳴」と受け止める。他人からの評価は「自分の価値を表すもの」ではなく「ただ単に相手が思ったこと」と受け止める。自分のことととらえず「受け流す」ことを覚える。

STEP5:もうめったなことではイライラしない。「評価」をやめれば、「怒り」が消える。

「被害者でない人は怒りを感じない」自分を傷つけるのは現実ではなく自分が作ったストーリー(評価)。「ストーリーを手放す」ことで確実でないものを断定して怒ることがなくなる。

「心の姿勢」と「行動」は分けて考える。怒りを手放す心の姿勢だからといって、現状を変える行動を控える必要はない。

STEP5まとめ:自分で作り出した「ストーリー」が現実をゆがめることに気づく。相手には相手の事情があると考える。現実をありのままに受け止め、評価を下さないクセをつける。

正しさにこだわらない(相手には相手の正義がある)。余計なことは考えず、「相手が今話していること」に集中する。

STEP6:心穏やかに生きるコツ。「怒らない人」になるちょっとした習慣。

まとめ:身のまわりをきちんとすることで「主体的に生きている」感覚を養う。トラブルがあっても「何かを学べる機会」と捉える。大きい視野を持つ。「我慢」はやめる。「させられている」から「自分の判断に基づいてやっている」と考える。

STEP7:相手にキレられたらこうしよう。「怒る人」への対処法。

まとめ:「怒っている人は、困っている人」と受け止める。他人から怒られたら「自分への攻撃」ではなく「相手の悲鳴」と捉える。

相手の怒りに巻き込まれないように工夫する。「何を批判しているか」を具体的に話してもらう。それができない相手は「困ってパニック」と捉えて追い込まない。
[2011/5/29]


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