Kanon


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 プレイしてみた「Kanon」の感想&供与者(Aoxさん)への独断と偏見に基づくレポート。面倒なので大きくネタバレしています。

 評価(5段階中):4.6〜4.7
 シナリオ完了順:沢渡真琴→美坂栞→川澄舞(+α)→水瀬名雪→月宮あゆ

 いわく「1999年度の最高傑作」だそうで........
 「One」の開発チームが新会社「KEY」設立の後に製作したビジュアルノベル。18禁。7年ぶりに訪れた街といとこの家で、主人公は........という話ですね。


○総評
 「One」の次の話、と言う点で比較してみると..........前作に比べて全体的な熟成が進んでいる、という感じを受けました。色々な部分で完成度が前作より高くなっていると思います。
 私的に「名作」扱いです。間違いなく。

○シナリオ以外の評価  そうそう。誤字が数ヶ所、です。
 ふと気付けば見つかりました。


○シナリオ感想
 ストーリーの主題は「奇跡」ですね........
 大分洗練されている、というのが所感です。前作「One」と比較すると今回は「イタイ」度が減少しているのですが、全体的な厚みと洗練さで高いレベルに仕上がっていると思います。
 キャラクターと台詞は非常に個性的で良かったです。最強の脇役をみることが出来ましたし(笑) ちゃんとその個性を「生かす」事が概ね出来ていたと思います。
 今回特に「良く出来ている」と思ったのは、各シナリオで「俺」と「ヒロイン」だけではなく、「他の誰か」が関与することでて話に厚みを生みだしているところでしょうか。例えば、真琴のシナリオでは水瀬親子と天野という3名が関与することで厚みを増している、という感じです。良かったと思います。
 密度は全体的に高く感じました。が、前半はもうちょっと工夫の余地があるような気もします。妙に集中している感がありました。前半部分で大分疲れる感じがありましたし。その時点では「引きずり込まれる」というのはあまりないので、やめようと思えば切ってしまいますから。
 他に感じるのは......大分「ファンタジー」要素が強くなっていますね。吸収しきれているので全く問題はないですが。ただ、「One」の時よりも「唐突」の度合いが高いシナリオがあり、そこら辺はもう少し、です。また、今回は前作に比べて色々と幅が広いせいか、ちょっと「これどうなったの?」という様な穴が大分見受けられました。もうちょっと.......そこら辺が気になったかなぁ、と。
 ただし、良い作品であることは確かです。話の大黒柱は非常にしっかりしていましたので。まぁ、それ故の「苦言」という感じですかね。
 大分気に入っています。

 以下、各シナリオ毎に(終了順)。
 そう言えば、「奇跡」についてですけど...........
 取りあえず、ラストで「ボクの、願いは.....」というのが出る栞、名雪はあゆが祈った「お願い」による「奇跡」だというのは推測できるわけですが、他のはどうですかね?
 舞に関しては彼女が「希望」と呼んだ、もう一人の自分である「力のかけら」が生みだした「奇跡」だとは思われます。とすると、真琴のは.......何が生みだした「奇跡」か? 真琴の願いか? 俺の願いか?

 意外と、全部のシナリオについて、あゆ自身が「俺」に対して願った結果なのかも........
 いや、「俺」に関係する人に対して「奇跡」が起こるように、と言うことで。


○脇役達への賛歌
 今回は妙に強烈な人が多かったですね(^^;;


 以上、です。
 今回は大分気に入りましたね........色々と気になる部分も散見しますが、基本的にはそれを上回る物があります。シナリオによっては大分感動できましたし。忘れられない話、となりそうです。
 少なくとも、去年人気があった、という事は良く分かるところでした。
 良いですねぇ........


・供与者への謝辞
 非常に気に入りました。
 どうもありがとうございましたm(_ _)m>Aoxさん


(最終更新 2000/09/28)

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