VirtualPC高速化の為に

～機能拡張の条件におけるベンチマーク結果～

ここでは、Macの機能拡張のセットとVirtualPCの速度の関係を調べたものです。

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・最初に
　Macintoshでのシステムの特徴として「機能拡張」「コントロールパネル」を用いてそのシステムでの機能を拡張出来ることがあります。その追加・削除は非常に容易であり、これが他OSに比較して優れているところであるかと思われます。
　しかし、一般のユーザーは御存じの通り、この機能拡張やコントロールパネルはソフトウェアが必要となる場合にがんがん入れていき、時としてこれが大きく使用速度に影響を与えることが知られています。
　さて、では管理人の環境下ではこれはどう変化していくのでしょうか？
　チェックしてみました。
＃本音を言えば、2000/05/27日現在、Connectix社が全然アップデータ出してくれないからやっています（笑）

・使用した機種・ソフト等
　以下に実験に使用した機種等、条件を書いておきます。

**ハードウェア・ソフトウェア**
機種	CPU	2nd Cache	内臓メモリー	MacOS	HDD接続環境	Video Card
PowerMacG4(DVD model)	PowerPC G4/350MHz	1MB(175MHz)	320MB	9.0.4J	内臓Ultra ATA/66(10GB)	内臓ATI Rage128Pro(AGP2x)
VirtualPC	VPC稼働OS	HDDイメージ	Winodwsメモリー	VRAM割当	ベンチソフト	Formatter
3.0J	Windows95 OSR2	300MB	約64MB	4MB	HDBENCH2.61 HDBENCH3.22 Super_pi	ドライブ設定1.9.2

上記以外のVirtualPCの条件
- サウンドカードの使用をオフ
- ビデオの調整をオフ
- Ethernetを不使用
- プロセッサのMMXを不使用（アイドル時間は「与える」）
- 画像条件は、640*480　HDBENCHおよびSuper_piでは256色モードでフルスクリーン
- いずれのソフトも起動直後に余計な操作をせずすぐに計測。
  ＃基本的には、他のベンチマーク計測と一緒。
試験条件
　現行で管理人のG4に入っているシステムはMacOS9.0.4J。基本的に余計な機能拡張は一切入れない方針で、ことえり、Iomega、Microsoft関係等、無用な機能拡張およびコントロールパネルは全て削除済み。
　これに追加されている機能拡張およびコントロールパネルを入れるソフトは以下の通り。
- Norton Utilities5.0.2J
- Norton Antivirus6.0.1J
- B's Crew3.1.6
- Keyspan USB Serial Adapter関係
- MouseWare（Logicool製USBホイールマウス付属）
- 3Dfx Voodoo2ドライバ
- EGBRIDGE 11.0.2
- ブラウザ関係（sx8300.Lib、Macromedia、RealPlayerG2）
- Corel Graphics 8LE（最近フリー化した）
　上記から以下の様な環境下における変化を機能拡張マネージャを使って調整。　尚、ノートン関係だけを独立したのは、一般に重く負担をかけることが知られているため。
1. MacOS9.0.4J基本（機能拡張マネージャによる）→Mac起動時にKeyspanの機能拡張が云々言われるが無視
2. MacOS9.0.4Jすべて（機能拡張マネージャによる）→Mac起動時にKeyspanの機能拡張が云々言われるが無視
3. Norton関係の機能拡張を除いた全て
4. 通常使用環境
Windows95のインストール条件-HDBENCHとSuper_pi
　通常、ベンチマーク専用に使用してある、300MBのハードディスクイメージを使用。
　Windows95 OSR2を標準インストールし、そこに「3.0 Additions.img」にあるvpc3add.exeを使ってアップデート。このHDDイメージに更にLhasaをインストールしてHDBENCH2.61および3.22。更にSuper_piをインストールしたものを使用した。
使用したベンチマークソフトについて
- 「HDBENCH2.61」「HDBENCH3.22」→HDBENCH NETのホームページ：http://www.hdbench.net/（「窓の杜」でも入手可能）
- 「Super_pi」→東京大学金田研究室が制作：ftp://pi.super-computing.org/windows_jp/よりダウンロード可能
  
  ※試験方法に関する注意事項：上記ベンチマークソフトを使用するが、基本的に１回しか計測は行わない。

結果

全ベンチマーク結果

**HDBENCH2.61**
	ALL	浮動小数点	整数演算	メモリー	矩形	円	テキスト	スクロール	DirectDraw	READ	WRITE
9.0.4基本	6245	7915	12753	4279	6490	986	4046	1140	19	9325	7308
9.0.4全て	6130	7911	11637	4309	6291	1012	4077	1135	19	9525	7458
Norton以外	6084	7905	11474	4280	6474	764	4057	1111	19	9437	7452
通常環境	6229	7910	12716	4291	6282	954	4173	1130	19	9499	7169

**HDBENCH3.22**
	ALL	CPU		メモリー			VIDEO					DISK
	ALL	Integer	Float	Read	Write	Read&Write	Rectangle	Text	Ellipse	BitBlt	DirectDraw	READ	WRITE	Copy
9.0.4基本	5396	7920	3953	3418	4342	5719	4504	3116	416	581	19	10643	8040	3279
9.0.4全て	5339	7365	3966	3378	4340	5719	4389	3110	379	549	19	10643	8018	3229
Norton以外	5438	7151	3952	3417	4340	5719	4373	2994	571	573	19	10800	8392	3344
通常環境	5276	7387	3955	3418	4340	5721	4378	3127	573	560	19	10622	7724	3087

**Super_pi**
	１．６万桁	３．２万桁	６．５万桁	１３万桁	２６万桁	５２万桁	１０４万桁
9.0.4基本	00:10	00:22	00:47	01:42	03:48	08:29	--:--
9.0.4全て	00:11	00:22	00:47	01:42	03:47	08:28	--:--
Norton以外	00:11	00:22	00:47	01:41	03:46	08:28	--:--
通常環境	00:11	00:22	00:47	01:43	03:47	08:27	--:--

　・コメント
　ま、もともと軽い環境にしてありますので、そう大きな差が出るとは思わなかったのですが...........
　案の定、という感じでしょうか。

HDBENCHから
　ほぼ全て誤差の範囲内、ですね。
Super_piから
　こちらも誤差の範囲内、です。

・総括

　なんというか.........若干9.0.4基本が良好っぽい気がしますけど、実質的な差は皆無です。
　仮にこの環境で9.0.4基本が大きく優位に立ったとしても、様々な機能上の制約が生じますので、トータル的に考えてメリットがあるとは思えません。
　取りあえず、世の中にはとてつもなく重い環境の方もいらっしゃるでしょうから、そういう場合においてどういう変化を出すかに興味はありますが.........
　多大な影響、という物はおそらく無いと思われます。

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最終更新2000/05/28