〜RAMディスク上でVirtualPCを使う 改訂版〜


ここでは、VirtualPC 3.0JをRAMディスク上において実験してみた結果です。


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・最初に

 2000年3月19日。管理人は、秋葉原にある「秋葉館」で128MBメモリーを購入。増設を行いました。これで使用しているG4/350MHzに搭載されているメモリーは320MBとなりました。
 さて......VirtualPCはエミュレータでありますので、当然その速度に制約があることは皆様御存じの通りです。よって、その高速化には興味が少なからずあるはずですが........... 管理人は過去に様々な環境下での変化をベンチマークを取ってみて公開しましたが、今回メモリーを増設してみた際にRAMディスクを使用してその上にVirtualPCを置いてみる事を考えつきました。
 よって、その操作およびベンチマーク結果についてここに公表したいと思います。

 ま、今回はかなり「遊び」色が強いですね。多分(^^;;


・使用した機種・ソフト等

 以下に実験に使用した機種等、条件を書いておきます。

ハードウェア・ソフトウェア
機種CPU2nd Cache内臓メモリーMacOSHDD接続環境Video Card
PowerMacG4(DVD model)PowerPC G4/350MHz1MB(175MHz)320MB
9.0J内臓Ultra ATA/66(10GB)内臓ATI Rage128Pro(AGP2x)
VirtualPCVPC稼働OSHDDイメージWinodwsメモリーVRAM割当ベンチソフトFormatter
3.0JWindows95 OSR2110MB約64MB4MBHDBENCH2.61
HDBENCH3.22
Super_pi
ドライブ設定1.8.1



・所感




結果

 ベンチマークの測定を行った結果をここに示したいと思いますが..........
 実は、今回は二つの条件下で測定しています。 実は、HDDイメージをRAMディスクに置いた物をベンチマークで測定した後にRAMディスクにVirtualPCのアプリが置ける事に気付きまして、そちらでもベンチマークを取っています。
 よって、結果は次のように示したいと思います。


 尚、同ハードディスクイメージおよびVirtualPC本体をG4の10GB(Ultra ATA/66)に移して(つまり通常環境)同様のベンチを取ったものを比較用の「参照」として掲載しておきます。




ベンチマーク結果
HDBENCH2.61
ALL浮動小数点整数演算メモリー矩形テキストスクロールDirectDrawREADWRITE
その16308787111566426062567974060113019120036781
その26476780212041447563817403995111319126417100
その3638478661241444556441663400910891999028692
参照622879231226443096400798403111351999707308


HDBENCH3.22
ALLCPUメモリーVIDEODISK
IntegerFloatReadWriteRead&WriteRectangleTextEllipseBitBltDirectDrawREADWRITECopy
その159247249395244946693726042972999571568191341974713309
その258577358391945446653725441672978556564191335072443218
その356527520395934224343572143263136454564191117290933420
参照53347468396034174299571543033129578566191111276443024


Super_pi
1.6万桁3.2万桁6.5万桁13万桁26万桁52万桁104万桁
その100:1100:2200:4701:4203:4708:26--:--
その200:1100:2200:4601:4003:4308:16--:--
その300:1100:2200:4701:4203:4708:24--:--
参照00:1100:2200:4601:4203:4608:25--:--




・コメント
 何というか.........(^^;;
 HDBENCHの方を見てみますと、はっきり言って、CPU性能や画像系に関しては変化なしです。が、メモリーに関してHDBENCH3.22では変化が見られます。HDBENCH2.61ではほとんど差が無い事から、おそらくはHDBENCH3.22でのプログラムの変化で差が出ていると考えられます。HDBENCH3.22のデータを信用してみると、メモリーのベンチマークはRAMディスク上とHDD上では大きな差があると言えます。
 両HDBENCHのベンチマーク結果で顕著に違いが見られるのは、DISKでしょうか。
 まぁ、ハードディスクイメージのデータがRAMディスク上にあるわけですので、当然のことながらDISKでの効果は顕著と言えます。ただし、READの項目に関してのみですが。 何故かWRITEは低いですね...........
 また、HDBENCH上では、RAMディスクにVirtualPCのアプリがあると気のせいかWRITEの項目が高いように見えます。HDDイメージではなく、アプリが置いてある、のですが...........

 視点を変えましてSuper_pi。
 RAMディスク上に全て置いてある「その2」と、HDD上にVirtualPC本体を置いてある「その1」「参照」でくっきり差が出たように思えます。13万桁以降から徐々に差が出ていますが...........52万桁以降では10秒以上違ってきますね。多分。
 この手の計算では、RAMディスク上にアプリまで全部入れると大きく違うのかも知れません。というか、多分CPUとか計算のメインはVirtualPC本体がやっているのでしょうね............ つまり、ハードディスクイメージは本当にハードディスク的役割しかしていないと考えられます。が........VirtualPCのアプリ本体だけRAMディスクに入れてもどうも高速化はされないようです。
 データのやり取りの問題なんてのもあるのかも知れませんね............


まとめ・考察他

 ま........取りあえず結果から考えてみると........
 という事がいえるかと思います。。
 もし、大容量のRAMを搭載して、そこにVirtualPCとハードディスクイメージをのっけて比較的重めの処理などを行わせれば、負担が大きいほど結果的に早く作業を終了させることが可能になるかも知れません。ただ、画像関係が改善されているわけではないので、計算等がメインになるような作業でのみ発揮できるのでしょう。
 また、最初疑っていた「VirtualPC本体のみをRAMディスク上に置く」作戦は大きな意味は余り感じません。何故かWRITEの項目だけ若干向上するようですが...........これがどれくらい大きな差を生み出すかは難しいかも知れません。

 ........実際には、上記のような「大容量メモリ」で贅沢に出来る環境を得るのはかなり無理がありますし、またどうもRAMディスクに(128000KBまでという様な)制約があるようですので(ここら辺は詳しいことは知りませんが)、総合的に大きなメリットを与える、とは言えません。
 ま、やっぱり.........「可能性」は見えますけど、実際問題では「遊び」的な実験となっていますね............


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最終更新2000/04/25