少しずつは動いているものの、もどかしいほど遅い動き。どこに向かっているのだろうか?
以前にTVを見て、英国で身体障害者を雇用して、個々の障害者の特長を活かして、利益をあげている会社があり、さらには普通の会社に転職する人もいることを知って驚いた。
そのとき、こんな試みを精神障害者でもできないものかと思った。
ところが、既にデンマークでアスペルガー(知的障害を伴わない自閉症)患者の特長をソフトウェアの検証に活かしている会社があり、日本でもKaienというベンチャーが同様な試みを開始していることを知った。
アスペルガー患者は自閉症と同様にコミュニケーション能力に問題があるものの、集中力が高く正確な作業が可能だと言われている。
障害者というと、障害者雇用率の達成目当てで、安い賃金で働かせるというイメージがある。
しかし、Kaienではアスペルガー患者の普通の人よりも遥かに高い能力を活かして、健常者と同等の賃金を保証しようとするところが野心的だと思う。
アスペルガー患者を突破口として、より広い精神障害者の自立に、最終的に繋がっていけば素晴らしい。
カウンセリングおよびコンピュータやインターネットに関わる身としては、何か将来的にうまく繋がって行ければと思う。
これを読まれた方で、もし自分の会社のソフトウェアの検証に利用してみたいと思われたら、Kaienまで連絡していただければと思います。
[2009/12/19]
来週の土曜日、12月26日に有明のパナソニックセンター東京で『はじまらないシンポジウム
―― まれびとカンブリアン2009』が開催されます。
twitterのように短い話題を繋げて、新しい世界を生成して行こうという試みです。
私もゲストとして参加予定で、いくつかネタを準備しているものの、うまく関われるかどうか。
アーバンコンピューティングシンポジウムシリーズ
第11回
『はじまらないシンポジウム ―― まれびとカンブリアン2009』日時: 2009年12月26日(土)13時00分?17時00分(開場12時30分)
会場: パナソニックセンター東京 ホール
住所 東京都江東区有明2丁目5番18号
交通 りんかい線「国際展示場駅」徒歩2分
ゆりかもめ「有明駅」徒歩3分
主催: アーバンコンピューティングシンポジウム実行委員会
特別協賛: パナソニックセンター東京
対象: 一般(どなたでも参加できます)
参加無料 要予約
Twitter→ #cambrian2009
ホスト:安斎利洋・中村理恵子
ナビゲータ:木原民雄
協力:ワークショップ部(東京大学)■ 開催概要
シンポジウムはたいてい、控室での雑談に華があります。本番が始まり伝達の場が立ち上がると、送り手と受け手の分断が生じ、楽屋の面白さは急速に冷えてしまいます。
安斎利洋・中村理恵子の継続プロジェクト、連画・カンブリアンゲームもまた、伝達の場ではなく、生成の場です。あるイメージが気に入った受け手は、すなわち次のイメージの送り手として、同じ循環回路の一部に繰み込まれます。そこで、カンブリアンゲームプロジェクトの2009年をしめくくる実験は、シンポジウムが「はじまらないシンポジウム」です。
どこまでいっても登壇しないゲストをお招きし、控え室のようなゆるやかな生成的な場で、人と人、話題と話題をつなぐ「まれびとカンブリアン」の座を企みます。
座に着いたゲストによるごく短いツィート(話題提供)を種にして、その人の話につけたい人の話が、ゆったりとつながっては離脱していきます。「人」と「話題」を素材にしたブリコラージュによって、カンブリアンゲームの樹のような連鎖反応の地図を育てていきます。一貫性のない創発的対話の快楽に溺れる4時間。安斎・中村は、今年一年の活動に関連して、トロル、触覚的自我、AR、たぶれ、BMI、古武道、宇宙人と芸術交流、twitter、などの話題を用意してゲストを迎えます。会場には、twitterのタイムラインを投影します。はじまらないシンポジウムの楽屋を目撃したい方、その場との相互作用をtweetしたい方、ふらっとご参加ください。
[2009/12/19]
内藤礼「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」を観に鎌倉の神奈川県立近代美術館へ。
内藤礼さんの《地上はどんなところだったか》。
暗い明かりの中の参加型の作品で、作品を鑑賞する観客のシルエットも作品となっていた。
リボンが空にたゆとう《精霊》や水の表面張力の《無題》とか不思議な魅力を持ったアーティスト。
壁の中に埋め込まれた二つのボタン《精霊(わたしのそばにいてください)》は怖い女性ととぼけた男性の顔のよう。
作品:《地上はどんなところだったか》、《地上はどんなところだったか(母型)》、《恩寵》、《精霊》、《恩寵》、《恩寵》、《恩寵》、《無題》、《精霊(わたしのそばにいてください)》
[2009/12/12]
新宿の東急スポーツオアシスの「心の元気をサポートするマインド・メイク講座」の堀尾直美さんによる「からだで感じるフォーカシング」と「こころを整理するフォーカシング」を体験してきました。
フォーカシングは、身体の感覚に注意を向け、言葉にすることを通して、自分の気持ちへの気づきを促進します。
身体から言葉に繋げるという部分はゲシュタルトセラピーと共通する部分です。
両方とも最初のワークは、二人が向い合って一方が近づいて行き、他方がこれ以上近づいて欲しくないところで止めます。
いわゆるパーソナルスペースの確認ですが、そのときの感覚を味わうのがフォーカシングです。
その後に、身体の様々な部分を感じていくワークをしました。
そして、「からだで感じるフォーカシング」では、お気に入りの場所にいるときの感覚を味わい、それを言葉にしていきました。
その言葉をアンカーにして気持ち良い状態に入る一種の自己催眠です。
「こころを整理するフォーカシング」では、心に浮かぶものを感じて、それを紙の上に自由に描いていきました。
スポーツクラブにカウンセリングのようなものを持ち込むのに、身体の感覚を扱うフォーカシングは敷居が低く導入しやすいと思いました。
また、「こころを整理するフォーカシング」のように、感覚よりも思考に陥りがちなものより、純粋に体の感覚に注意を向ける「からだで感じるフォーカシング」の方が適切だと思いました。
ちなみに「からだで感じるフォーカシング」のお気に入りの場所のワークでは、生家を想い出しました。
玄関の前に葡萄棚があって、それを支えている太い支柱に、よじ登ったものでした。
幼い子供の私は背中を向けて、地面の石を動かしたりして、何か面白い生き物はいないかと一生懸命です。
そのお気に入りの場所に相応しい言葉、「新しい発見」じゃない、「わくわく」じゃない、「楽しもう」でもない。
そのときに子供の背中が寂しそうに見えてきて、涙が出てきました。
親の愛情が感じられなくて、寂しくて何かに夢中になっていたんですね。
「寂しいんだ。頑張ってるんだね。」と声をかけて、現実世界に戻ってきました。
フォーカシングのお気に入りの場所としては使えないけれども、新たな気づきでした。
[2009/12/5]
立正大学大崎キャンパスに日本カウンセリング学会の公開シンポジウム『カウンセリング研究におけるエビデンスを求めて』を聴いてきました。
無料なのは無職の身にはありがたいです。(笑)
内容は下記の発表者に、指定討論者として白梅学園大学・無藤隆さん、大阪大学・宮田敬一さんを加えて、最後にパネルディスカッションが行われました。
「臨床実践における質的研究の意味」、立正大学・中田洋二郎さん
「個を重視する量的研究の可能性」、東京大学・南風原(はいばら)朝和さん
「Evidence-based counseling研究の立場から」、九州大学・久保千春さん
中田さんの質的研究とは、データの統計処理による仮説検証型のいわゆるエビデンスではなく、データとの対話から仮説生成するグランデッド・セオリーらしいです。
平たく言えば事例研究で、結局のところ個別的、主観的にならざるを得ず、エビデンスとは相容れないと思います。
他の人も指摘していましたが、個別事例を一般化しすぎる危険性を常に孕んでいます。
南風原さんの個を重視する質的研究では、いわゆるエビデンスのように統計的に検証するだけでなく、その統計的な効果が個人にどれだけ有効なのかという「効果の一般性」を取り上げていました。
統計的な平均だけでなく有効性のあるクライアントの割合とか、クライアントの有効性の予測に数理モデルを使ったりします。
久保さんのはいわゆるEvidence-based
Medicineの話で、文献のデータベースから分析を行うというメタアナリシスの話がありました。
いくつかの疾患に関して、現在の分析からわかっていることが示されました。
例えば、慢性的なうつ病に対する効果は、心理療法では対人関係療法が最も高く、薬物療法ではSSRIが最も高い。
また、心理療法より薬物療法の方が効果は高いものの、薬物療法に心理療法を組み合わせた方がさらに効果が高くなる。
心理療法は回数が増えるほど効果が増大し、ある基準によると最低で18回が必要である。
精神分析の流れを汲む短期精神力動的心理療法は最も効果が低い。
次にパニック障害では、暴露療法による心理療法と薬物療法の効果の間に有意な差がない。
PTSDでは、暴露療法、認知行動療法、暴露療法+認知行動療法、EMDRの効果の間に有意な差がない。
下記はTwitterによるリアルタイム中継で流したものです。
今日は「カウンセリングの研究におけるエビデンスを求めて」、午後から立正大学へ。
立正大学、大崎広小路駅から近いし、綺麗なビル。
日本カウンセリング学界の講座が始まるまで、外用ノートPCにTwitterとTwitter4rをインストール終了。後は資料作りか。きっと途中でバッテリーがなくなる。
最初は、臨床実践における質的研究の意味、立正大学中田さん。
胸に付ける花は権威付けには重要。
質的研究は仮説検証型ではなく仮説生成型。統計的処理ではなくグランデットセオリー。
グランデットとはデータとの対話。
事例研究の意味。新しい技法や理論の提示。個別的、主観的なので研究になりにくい。
質的研究のエビデンス、ありうるのかな?
次は、個を重視する量的研究の可能性、東京大学南風原さん、効果研究のいわゆるエビデンス。
効果の一般性、平均的な効果がどれくらい個に効果があるか。対象者の割合だけでなく有効性の予測。
予測にはメカニズムとかモデルが必要だ。
個人内変化のモデリングに、階層線形モデルや潜在曲線モデル。ん?、こんなモデルで良いの?
エビデンスベースドカウンセリング研究の立場から、九州大学久保さん。
カウンセリングで治る要素、ラポール、リラックス、気付き。
エビデンスベースドメディスン、文献データベースのメタアナリシスなど。
慢性的なうつに対する効果。心理療法では対人関係療法が最も効果大。
薬物療法ではSSRIが最も効果大。心理療法と薬物療法の組合せはさらに効果大。
指定討論者の白梅学園大学無藤さん。 治療効果は大量データから統計的処理。
効果量が小さくても社会的には大きな影響の場合。マスをターゲットとか。
実践者が個別事例を一般化しすぎる危険性。
指定討論者の大阪大学宮田さん、ブリーフセラピーの人、資料なし。
治療法以外の要素の影響が大きい。
すごい、タイムキーピングがちゃんとできている。
質問、所属と名前って、どうしよう。フリーランス?
事例研究とエビデンスって相性が悪い。
[2009/11/23]
〜以前はうまく行ったのに...「役割の変化」〜
「ストレスに強くなろう!」の対人関係療法編の第3回です。
今回は「役割の変化」、周りとの役割の期待の変化のお話です。
以前はうまく行っていたことが、うまく行かなくなったことってありませんか?
私も会社員時代に、エンジニア(技術者)からマネージャーになったとき、仕事を真面目にやっても評価されず、どうして自分を評価してくれないんだろうと途方に暮れたことがあります。
これがもっと真面目な人だったら、さらに一生懸命に仕事をして、どんどんストレスを溜め込んでしまい、うつ病になってしまったかもしれません。
これはいわゆる「昇進うつ」と言われるものです。
私はあまり真面目ではなくて助かりました。(笑)
私の場合には、エンジニアという古い役割から、マネージャーという新しい役割への、「役割の変化」に適応できなかったのです。
エンジニアだと担当する仕事をこなしていれば良いわけです。
ところがマネージャーだと、目標を定めたり、目標を仕事にブレイクダウンしたり、仕事の担当を振り分けたり、スケジュールを作って仕事の進捗を管理したり、メンバーの世話を焼いたり、とても面倒くさいのです。(笑)
新しい環境に適応するには一時的に負荷がかかるので、どうしても古い役割を過大評価してしまい、古い役割は良かったと考えてしまいがちです。
ここから抜け出すには、古い役割と新しい役割のメリットとデメリットを客観的に評価して、特に古い役割のデメリットと新しい役割のメリットに注目することです。
そして、古い役割の喪失にちゃんと向き合い、新しい役割に向かっていくことが大切です。
また、役割の変化に伴い、前回お話した「役割をめぐる不和」が起きている可能性もあります。
つまり自分が以前のままのつもりでも、周りは新しい役割を期待しています。
上司は担当者ではなくマネージャーとしての役割を期待し、下は同じメンバーではなく上司としての役割を期待します。
自分が以前のままだと、役割の期待がズレて、役割をめぐる不和が起きてしまいます。
こういうときに大切なのはコミュニケーションをきちんと取ることです。
上司がマネージャーとして何を期待しているか、部下が上司として何を期待しているか、コミュニケーションを取って、お互いの期待を具体的に共有することが大切です。
次回は『言った!言わなかった!「コミュニケーション分析」』、コミュニケーションしたと思っても、相手が理解していなかったことってありませんか?
そういうときは、自分がコミュニケーションしたと思い込んでいるだけで、実際にはコミュニケーションできていないことが多いのです。
[2009/11/9]
友人のTwitterから知った「しゃべるピアノ(Speaking
Piano)」。
すごいなあ。
確かに可能なのはわかるけど、人間が弾くものという先入観があると、決して思いつかない。
[2009/11/6]
久々に携帯電話の予測変換の候補3つ。
これ、単純に最新のものを3つ残しているのでつまらない。
あ:アルバム、頭、ああ
い:いって、一曲、今の
う:海、うみ、海へ
え:笑顔、エビデンス、遠足
お:おけば、お金、終わる
か:川崎、風が、川
き:消えて、今日、気持ち
く:クリムゾン、下って、悔やんで
け:けれど、携帯、結婚
こ:心、こと、口座
さ:魚、酸素、3
し:しまった、白い、して
す:少し、少ない、スーパー
せ:戦慄、精神的、接続
そ:それで、ソリューション、そっち
た:太陽、食べたい、た
ち:ちょっと、直感、中
つ:次の、強い、辛い
て:天気、手伝い、て
と:と、遠い、とか
な:鳴った、中で、なおさら
に:に、には、二時間
ぬ:抜け、布、主
ね:ね、念のため、年間
の:の、のは、ので
は:は、早く、早い
ひ:冷えるね、人が、必要
ふ:普段、振り返れ、太らない
へ:へ、平日、凹んで
ほ:方が、報酬、ホッと
ま:ますね、持って、万円
み:mixi、みたい、見ること
む:む、無理、昔
め:メモリ、メール、メルアド
も:もう少し、ものでも、持たない
や:やって、休みに、や
ゆ:友人、ゆっくり、有
よ:横浜、良い、良かった
ら:楽に、ランチ、来年
り:旅行、緑黄色野菜、利用
る:る、ルート、ルール
れ:れたようで、連絡、例
ろ:6月、6月、老人
わ:わかるよ、ワーク、笑う
を:を、0時0分、0:0
ん:んだね、んだ、んで
[2009/11/3]
日本産業カウンセラー協会の東京支部第11回特別講座で、諏訪東京理科大学の篠原菊紀氏の『脳から見た現代社会とサービス』を聴いてきました。
カウンセリングの世界にいると、何が科学的に正しいのか判断できなくなるので、今回の講演はすっきりしました。
内容は「ニューロマーケティング」、「新奇の快、親近の快」、「ワーキングメモリーと加齢特性」です。
「ニューロマーケティング」では、コマーシャルの効果を脳イメージングで解析する手法の紹介。
認知行動療法は脳イメージングを用いたエビデンスの実験も始めているらしいです。
「新奇の快、親近の快」では、クロニンジャーのパーソナリティ理論を使った現代社会の分析。
遺伝の影響の強い気質と環境の影響が強い性格のうち、自由な現代社会は気質優位の社会です。
気質を新奇性(ドーパミン)・損害回避(セロトニン)などで分類すると、日本人の9割はセロトニンの受容体が損害回避の高い悲観的なタイプらしいです。
損害回避が高く新奇性も高い自己愛性パーソナリティ障害系の人が増加しているようです。
「ワーキングメモリーと加齢特性」では、いかにしてぼけない脳を作り認知症を避けるか。
イメージを作るのは大切で、SFAのミラクルクエスチョンのときの脳イメージングの実験もしているらしいです。
運動、特にウォーキングなどの有酸素運動と脳の活性化にはエビデンスがあるようです。
以下はTwitterによる生中継。
今日の午後は篠原菊紀さんの「脳から見た現代社会とサービス」。つたなく中継予定、というか備忘録代わりね。
アルカイダ、じゃなくアルカディア市ヶ谷の結婚式場みたいなスペース。昔、人工知能学会の講演を聴きに来たことがある。喫煙可なのが困ったところ。
東京支部長の阿南さんの挨拶。げげっ、カウンセリングの実技を教えてもらった人だ。後で挨拶しなきゃ。
篠原菊紀さん「脳から見た現代社会とサービス」。つかみの話はうまいね。
脳が回復するので、講演中に寝てもかまいません。こういう吉本系じゃない真面目なつかみはいいね。
ミラーニューロンを含めた脳のシンクロの話。
パチンコはエンドルフィンやドーパミンを分泌させる実験では、実際にパチンコ中に血を抜いたらしい。
沈静化は重要。小さな神経パルスのスパイクでも強調される。(パチンコの海物語)
1.ニューロマーケティング。博報堂の新組織の記事。SANDS社の資料。ビデオと脳活動、当然ながら後頭葉の活動が多い感じ。
コマーシャル、本来はミラーニューロンによる躍動感や疾走感で運動野の活動が高まっていることを検証したい。
スターを使うのは絆感やつながり感のため、顔の表情を捉えるこめかみ辺りの右前頭葉が活動。(思ったほどちゃんと出てくれない)
パチンコのポスターのNIRSによる評価。左視野の顔の左半分が重要。
ブリーフセラピーのミラクルクエスチョンやスケーリングの脳計測もやっているらしい。
2.新奇の快、親近の快。パチンコとβエンドルフィン(鎮痛効果、多幸感)の関係。特にヘビーユーザで分泌。パチンコとドーパミン、有名なネズミのレバー押しの実験。大当たり終了後に分泌、もっと欲しいぜ。パチンコに行く前にも分泌。
ドーパミン系、動機付けと行動は脳内では線条体。認知行動療法はそういう意味では根拠がある。無意識の行動も線条体でプログラミング。
パチンコのはまる台は速やかに沈静化して快が際立つ。アゲアゲはだめ。新奇性と親近性のグラフで表現。時間軸を入れて、新規性と親近性を見る。
ドーパミンとセロトニンと遺伝子。ドーパミンの受容体の反復のタイプ。やっとクロニンジャーのパーソナリティ(気質)の話。セロトニンのトランスポータの長さのタイプが影響。実験的にカウンセリングによって遺伝の差が消去する結果。
ネガティブなS(short)タイプ(心配性)は日本人の9割。米国は4割。この逆が楽観的なL(long)タイプ。
ドーパミン(新奇性)、セロトニン(損害回避)、これらはクロニンジャーの話。ノルアドレナリン(報酬依存)は見直しが必要。女性ホルモンのエストロゲンやオキシトシンも影響しているらしい。セロトニン(固執性)に加えて男性ホルモンのテストステロン。
新規性と報酬依存は自己愛性パーソナリティ障害。これまでのクロニンジャーの気質に加えて性格の話。世の中は自由な遺伝つまり気質が支配的な社会。消費者像とクロニンジャーの分類による障害。
5.ワーキングメモリーと加齢特性。ボケない脳を作る。
東大生の脳活動、手書きのノートは大、パソコンは小。記憶もイメージを使うのがベター。ソリューションフォーカスもイメージを作るのが重要。
脳の発達の話。前頭葉、ワーキングメモリ、我慢も。前頭眼窩野は人の気持ち。意思決定。表情読み課題、見下しているとか正解。
直観の主役、線状体は歳を取らないと太らない。
認知症のための脳のトレーニングのワーク。課題と達成の報酬もドーパミンを分泌させ、脳の活性化に重要。
運動で前頭葉が活性化。週3回のウォーキングとか、有酸素運動がエビデンス。
動作も「心をこめる」と前頭葉が活性化。会話も対面の方が携帯よりも活性化。ミラーニューロンや表情の読み取り。笑うこと、人の笑顔を見ることも重要。
[2009/10/31]
今朝、朝日新聞に『記憶の銀行』が載ってました。
高齢者へのインタビューを映像でウェブ上にアーカイブする『メモロ・プロジェクト(Memoro
Project)』。
彼らが言っているような「貴重な財産として後世に残す」だけでなく、「回想法」のように高齢者の認知機能を向上させるとともに、高齢者同士が繋がる仕組みが実現されると良いと思いました。
ちなみに日本語のページもありますが、まだ映像のアーカイブはないです。
下記はTwitterでの知り合いとのやりとり。
sagi_rika @nasaAsukai 「記憶の銀行」かぁ。確かに価値がありますね。こういう仕事やってみたいな。
nasaAsukai @sagi_rika 本家は日本でも映像を撮るためのスポンサーを探しているみたい。どんな風にやってみたいですか?
sagi_rika @nasaAsukai 会社を定年退職した人、配偶者に先立たれた人とか。それこそ、ワンダフルライフのように、その中から1つだけ思い出を映像で再現できたらいいね。
nasaAsukai @sagi_rika うむむ、そっちですか。真面目にやると技術的なハードルが高いな。技術を使わないで何ができるか。
sagi_rika @nasaAsukai ナラティブアプローチで語ってもらい、成果物をスクラップブックにすれば映像はいらなくなるけど、やっぱ映像欲しいなあ。思い出はその人にとっては事実であっても、客観的な事実とは違うので、本物ぽい映像より、芝居ぽいのがいい。映像技術より俳優さんが欲しい(笑)
nasaAsukai @sagi_rika ロールプレイはそれだけでセラピーになると思う。ただ、映像にすることに意味あるかな?ナラティブアプローチによるテキストだと、ウェブに載せたり、解析して他の人と繋げることは可能ですね。映像はともかく、関連画像とかあった方が良いね。
sagi_rika @nasaAsukai うん。画像はあったほうがいい。映像というより、他の人が自分を演じるのを観る効果を期待しました。自分の舞台監督になってもらうの。
nasaAsukai @sagi_rika 自分じゃなくて他人が演じてもセラピー効果あるの?確かに子供時代とかになると、本人では無理があるのかなぁ?ゲシュタルト療法のエンプティチェアだと相手はイメージだから可能だね。ただ、写真とかで撮っても意味がなくなりそう。
sagi_rika @nasaAsukai プレイバックシアター知ってる?どちらかというとこっちのイメージ。でも、ゲシュタルトもプレイバックシアターも、心理学勉強してない人には敷居高いよね。普通のカウンセリング以上に。ということで、やはりスクラップブックぐらいが馴染みもあるし、楽しいし、いいかな。
nasaAsukai @sagi_rika プレイバックシアター、知らなかったので調べました。敷居のことは、専門用語を使うわけじゃないから、結局はやってみて楽しいかどうかでしょう。
nasaAsukai @sagi_rika 手間を考えると、個人的にはスクラップブック、写真とか想い出の品を使って語ってもらう。それをスキャンとかしてウェブサイトに上げる。似た人をどうやって探すか、高齢者にどう使ってもらって繋がれるか。
[2009/10/30]
10月24日(土)と24日(日)の生田倫子氏と若島孔文氏による『ダブル・ディスクリプション・モデルの実際』を聴いてきました。
SFAとMRIの歴史的関係とか、システム論の話は参考になったものの、システム論の中途半端な使い方にもやもやしました。
なお、24日の家族面接のワークは大変参考になりました。
下記はTwitterで生中継したもの、ワーク中はできなかったりとか、表現が稚拙だったりしますが、断片的な雰囲気を感じてください。
--- 24日(土) ---
今日明日はダブル・ディスクリプション・モデルの講座。SFA(解決志向アプロー
チ)の流れらしい。良循環ではDO MORE、悪循環ではDO DIFFERENTの技法。月島、って行くの初めて。
ベイトソンからサイバネティックスの話になるとは。
短期療法≒家族療法なんだ。「歴史的定義」によるとね。
SFA=システム論
構造派のミニューチンが凄いらしい。これにSFAとMRIでOKと言っている。
結局、なんだかなぁ、という感じ。システム論と言っても別段新しいわけじゃないし。講演のメリハリの付け方とかは良かったけど。
--- 25日(日) ---
今日はこれから講座。頭悪いから一晩寝ないと問題点が整理できない。
システム論による人間関係の記述は理解できるが、単なる説明でない意味のあるモデルが作れるのか?システム論を使って良かったことがわからない。
それがわかれば、コンピュータやネットワークによるサポートの方法が見えてくるはず。
まあ個人的には、それが見えてきても、開発とか作ることはできなくて、利用することしかできないけどね。
浜町、大学のテニスクラブの練習で来て以来。
講師は若島さん、極真会館に所属だとかで凄い筋肉。認知行動療法が治療効果に対するエビデンスはあるが、モデルに関するエビデンスはない、は至言。
ブリーフセラピーの必要要件、インタラクショナル・マインド。
知識ではなく経験。SFAの例外も体験したもの。
関係性を重視するところはIPTと同様。
講座終了。ワークは個人的にも大変参考になった。モデルのエビデンスの話はやはり他のモデルとの相対的なエビデンス。モデル自体のエビデンスというか妥当性は、治療効果とか間接的にしか検証できない。
[2009/10/24,25]
ここ2年ぐらいはサボって参加してないけど、下條先生の企画ということで毎年楽しみにしている。
今回のテーマは面白そう。
そう言えば、昔、パラレルワールドを表現できる知識ベースシステムを開発したことがある。
ルネッサンス ジェネレーション'09
[パラレルワールド!]
― 明日見る夢を、あなたは憶えていますか? ―パラレルワールドとはある時点でこの世界から分岐し、それに並行して存在(?)する別の時空間のこと。村上春樹氏の『1Q84』とダン・ブラウン氏の『天使と悪魔』、今年大ヒットした小説と映画の双方で、このパラレルワールドが重要な装置として機能しています。では、今私たちが生きる世界は、ほんとうに唯一の存在なのでしょうか? 疑ってかかれば、時間や空間、そして自らの存在さえもあやしくなります。多元世界をキーワードに現代を横切りしたときに、見えてくるものは何か。領域を超えて縦横に語り合います。
・日時:2009年11月14日(土)13:30-18:00[13:00開場]
・会場:草月ホール 東京都港区赤坂7-2-21 草月会館B1F
・入場無料(*参加ご希望の方はご予約ください)
・受付開始:2009年10月20日(火)受付スタート
[2009/10/20]
パラレルワールドは選択、あるいは非選択の話でもある。
選択の話にすると、自由意志の問題と関連する。
パラレルワールドを簡易的にノードとリンクで表現して。
ノード内の存在としては選択は重要。
しかし全体を通した存在としては選択は意味をもたない、かな。
久しぶりのルネッサンス・ジェネレーション。
レーザーの演出は派手だけど中身に乏しい。
佐藤さんの『現代宇宙論の描くパラレルワールド』だけは文句なしに面白かった。
哲学者は呼ばなくて良かったし、下條さんは意図的に認識と存在の話を区別していなかった。
佐藤さんの母親殺しの話。
他のパラレルワールドとは相互作用できないなら、殺すのは自分の世界に繋がるパラレルワールドの母親だから、タイムマシンの存在は矛盾するのでは?
しかし、なんで自由意志にそんなにこだわるのだろう。
なくてもいいじゃん。
人工知能が流行った頃に知性の定義を巡った論争を思い出す。
[2009/11/14]
相田みつを美術館でiPhone/iPod
touchによる近未来型美術館ガイド「DaMoNo」が明日20日(火)から始まります。
クウジット社の無線電波から位置を推定するPlaceEngine技術を用いています。
まだまだ改善すべき点は多いものの、11月8日(日)までは貸出無料ですので、ぜひお試しください。
App Storeでも800円で販売中、購入すると入館料が無料になります。
[2009/10/19]
日本産業カウンセラー協会の神奈川支部の精神医学講座の4回目、三木和平氏による『うつ病と職場のメンタルヘルス、長期休職者の復職支援(リワーク)』を聴いてきました。
その中で「非定型うつ病」について訊いてきました。
DSM-IVでは「気分障害」の「うつ病性障害」の「大うつ病性障害」や「気分変調性障害」の下位分類のような形で「メランコリー型の特徴を伴うもの」と「非定型の特徴を伴うもの」という記述があります。
しかし、非定型の特徴である「気分の反応性、体重増加や食欲増加、睡眠過剰」は大うつ病性障害の特徴とは相反するので、DSM-Vでは別の精神疾患として扱われるのではないかと言うことでした。
非定型は、大うつ病性障害よりは、双極性障害の双極II型(軽躁とうつ)に近い特徴があるようです。
三木氏の私見では、メランコリー型(大うつ病性)と非定型は並列して記述するのが良いのではないかということでした。
資料にあった野村総一郎氏の図(添付)では、気質から気分障害を位置付けています。
気質は「対人スタンス軸(対人宥和性・対人嫌悪性)」と「こだわり性軸(循環性・執着性)」で特徴付けられています。
双極I型(躁うつ病)は右上側の対人宥和性&循環性の領域、単極性うつ病(大うつ病性)は右下側の対人宥和性&執着性の領域です。
また、左側の対人嫌悪性の領域が非定型で、左上側の循環性の領域の双極II型(軽躁とうつ)、左下側の執着性の領域の気分変調症と重なっています。
言い換えると、パーソナリティの中で遺伝の影響が強い気質に依存して、メランコリー型か非定型が決まるとも言えます。
ちなみにクロニンジャーのパーソナリティ理論の分類では、対人スタンス軸(対人宥和性・対人嫌悪性)は「報酬依存」、こだわり性軸(循環性・執着性)は「固執」に対応します。
[2009/10/18]
人と人の「つながり」とは?
HandsOut「つながり」
キーワード:
つながり、非言語、無意識、ゲシュタルト療法、Walking
Together、並列歩行、Side by Side、Hugs、Free Hugs、Hug
Machine、Hug Shirts、共同注意、座席行動、対人距離、ラポール、メディア、心理的距離、携帯電話
[2009/10/16]
インターネットやコミュニティと、カウンセリングをどう結び付けるか、これがずっと課題で、これまでに調べたものを、JOCAの横浜勉強会で話すためにまとめてみました。
ついでにHandsOutに、PowerpointだとフォントがおかしくなるのでPDFで上げてみました。
HandsOut「ネットコミュニティとカウンセリング」
キーワード:
ネットコミュニティ、カウンセリング、コミュニティ、互恵的利他行動、SNS、リグレト、ホメラー、ほめられサロン、In
World、東京サイバークリニック
[2009/10/8]