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さて、ここはかなり専門的な話になりまして、一般の方を一切考慮しないページとなります。基本的には、学生さん向けのヒントみたいな形にしますので、その点は御了承を。
モルヒネはL-チロシンより合成されますが、以下の経路を通って(S)-レチクリンを生合成するのが最初に重要な点となります。
このレチクリンはベンジルイソキノリン系アルカロイドして、同時に様々なアルカロイドへの原料ともなるものとなり、かなり重要な中間生成物となります。
レチクリンを元とする化合物は3種類ありまして、それぞれの型をとってアポルフィン型、ベルベリン型、モルヒネ型に分かれます。大体、下図の様な形で進みます。
いずれもかなりの数のアルカロイドがすでに分離されており、いくつかは生薬の成分として確認されています。尚、ベンジルイソキノリン系アルカロイドも同様に多くの種類がありまして、強心作用を持つようなものが知られています。
合成径路を見ると、アポルフィン型のブルボカプニン型は簡単なので問題ないでしょうが、イソボルディン型にベルベリン型、モルヒネ型は一瞬ピンと来ません。が、「単結合は回転する」と言うことと、構造式との絡みをちゃんと理解すればそれほど難しくはないはずです。ベルベリン型ではレチクリンの「下の構造」を回転させれば問題ないでしょうし、モルヒネ型は途中式を書いていますから問題ないでしょう。
後、CH3O-とHO-で環状構造を取る、と言うのは念の為書いておきます(ブルボカプニンとベルベリン)。
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