吸血殲鬼 ヴェドゴニア


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 プレイしてみた「吸血殲鬼 ヴェドゴニア」の感想&供与者(Aoxさん)への独断と偏見に基づくレポート。面倒なので大きくネタバレしています。尚、18禁です。

 評価(5段階中):4.2
 シナリオ完了順:リァノーン→香織→弥沙子→モーラ

 「Phantom -Phantom of Inferno-」を制作したNitro+の第二作目。今回からWindows専用と言うのがやや痛いですが.......VirtualPC4.02J下で稼働させました。問題なく動きます。ただし、ムービーの再生が上手く行かないことと、描画が遅いのでマズルフラッシュのシーンは長くなります。


○総評
 強烈な作品「Phantom」でデビューしたNitro+という事で期待して進めてみましたが........ま、Phantomとの比較になってしまう部分もありますが。
 色々な意味でNitro+らしさが出てきたのは良かった感じです。機械へのこだわりや、作品の根底に流れる部分に色々な意味で共通点が見られます。作品の持つ「流れ」は相変わらずで、なかなか先を気にさせてくれます。また、形式としてはかなりテレビ番組(のヒーロー物)を意識してあり、その点はよく出来ていたと思います。また、絵と音のこだわりは相変わらずでして、ムービーの出来は良い感じです。歌も作品にしっかりあっていたと思います。
 まぁ、「ヒーロー物をNitro+が作って18禁仕様にしたらこうなります」という作品でしょうかね?(笑)
 Phantomとの比較としては、全体的な出来上がり(CG他諸々)が向上していてよかったと思います。ルビとかまでつけていて「親切」かと正直思いました。ただ、シナリオではヒロイン毎で密度に差がやや大きく、内容も「う〜ん.....?」という部分があったのは事実。また、戦闘シーンが長ったらしくて苦痛と、この点はちょっと苦しいですかね。
 ちょっと、シナリオでの差が気になるものがありました。しかし、作品としては決して悪くはないと思います。良いシナリオはやはり良いもの、ですから。
 ま、こう言った「気になる点」などでPhantomに及ばない点があったのがちょっと残念かなぁ、と。そういう意味で4.2となっています。


○難点
 取りあえずシナリオ等の評価の前に数点。

○シナリオ以外の評価

○シナリオ感想総評
 「人間に戻るために」と言うのがストーリーの主題ですが、ここで「自分が生き延びるために誰かが犠牲になる」という冷徹な「システム」がPhantomと共通していましたね........まぁ、相変わらず「ヘビー」と言うのが「らしい」作品でしたが。
 相変わらずキャラクターはしっかり出来ていて、この点は良かったと思います。まぁ、「○○と言うとあいつだ」という様な点は安心できるというか、何というか.......「キャラクターの行動原理」がはっきりしているのが多くて良かったと思います。
 ただ、シナリオによって、「気になる」部分は今回は結構ありまして.......例えば、弥沙子の存在感が妙に薄い、とか。香織ルートで弥沙子の行動が解せない部分があったり、ウピエルの行動の根拠がなんか薄かったり、とか。ただし、良い部分はちゃんとあって、「様々な人達が絡んでくる」のは相変わらずはらはらさせてくれます。また、Phantomの様に、「第三者視点」と「一人称視点」でまた上手いこと「話のパズルのピース」を埋めていくのは良かったと思います。

 尚、私的順位としてはリァノーン→モーラ→香織→弥沙子と、外国人勢が上位です(笑)


○各シナリオ毎の評価と、ヒロインの人物評(クリアー順)


○脇役達への賛歌
 しっかり活躍する者からちょい役まで、色々といましたか。

 以上、ですね。
 ま、Phatomに比べてしまえば、「良くなった」点が結構あっただけに、戦闘での冗長さやその他シナリオでの薄さ(特に弥沙子)、唐突さが多くあったり、消化不良があったりしたのが残念でした。そういう意味ではPhatomの方がトータル的な出来は良い感じでしたね........ でも、「悪かった」という訳ではなく「面白かった」というのも事実。こだわりは随所に見えますし、「らしさ」も見えてよかったです。ま、実験的な側面が強く出ていたというか.......
 ま、かなり力のある開発チームと思っていますので、色々と精進して欲しいですね........


 ・供与者への謝辞
 面白かったです。
 どうもありがとうございましたm(_ _)m>Aoxさん


(最終更新 2001/05/18)

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