VIDEO調節の影響とVPC3.0-3.0.3


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主旨

 VirtualPCの初期設定の「ビデオ」の項目には「ビデオ調節」という項目があります。つまり、Windows側を800*600にすれば、Macもその解像度に合わせる、というモードです(Command+Mでフルスクリーンモードにしたとき)。管理人は通常ではこれをオフにして使用していたのですが、Voodoo関係の試験をする際にマウスのコントロール逸脱(FAQsの7番目参照)を防ぐためにこの機能を入れたところ、この機能をオフにして使用したときよりも、時間の経過に伴って起こる「描画の手抜き」現象が少なくなることに気づきました。また、いくつかのソフトで速度が向上したような気もしました。
 以上より、実際にどう影響が出るのか。またVirtualPC3.0と3.0.3を比較した「ベンチマークソフトの傾向と試験」の際に使用したHDDイメージが残っていましたので、VPC3.0と3.0.3で差が出る可能性.......Velocity Engineの効果.........も考慮し、このHDDイメージを使用していくつかのベンチマークを選択し、そのままベンチマークを計測してみました。



・使用したベンチマークソフト



・設定に関して

 尚、「ビデオ調節をしない」場合のデータは、「がんぶる」を除き全て「ベンチマークソフトの傾向と試験」の際に使用したデータを流用しています。
 また、「X.XX(OFF)」はビデオ調節していない時のデータ、「X.XX(ON)」は調節をした時のデータです。


機種条件
機種CPU2nd Cache内臓メモリーMacOSHDD接続環境Video Card
PowerMacG4(DVD model)PowerPC G4/350MHz1MB(175MHz)320MB9.0.4J内臓Ultra ATA/66(10GB)内臓ATI Rage128Pro(AGP2x)
VirtualPCVPC稼働OSHDDイメージWinodwsメモリーVRAM割当ベンチソフトFormatter
3.0/3.0.3-JWindows95 OSR2512MB約64MB4MB上記に準ずるドライブ設定1.9.2


ベンチマーク結果

HDBENCH 2.61
ALL浮動小数点整数演算メモリー矩形テキストスクロールDirectDrawREADWRITE
3.0(OFF)56577600121154069533986030691431592416895
3.0(ON)56367714117914224514270829871391594727140
3.0.3(OFF)566376541183942074971106128871731594997220
3.0.3(ON)558676291149142435009103928791711593857095


HDBENCH 3.22
ALLCPUメモリーVIDEODISK
ALLIntegerFloatReadWriteRead&WriteRectangleTextEllipseBitBltDirectDrawREADWRITECopy
3.0(OFF)51057137380833254291562133952597554159151049176383073
3.0(ON)51727206385233274292562133842560518128151080676993088
3.0.3(OFF)5024715738383326429156243135251052915514999077533062
3.0.3(ON)51707210385133264291562131382388535156151079078103093


Super_pi
1.6万桁3.2万桁6.5万桁13万桁26万桁52万桁
3.0(OFF)00:1100:2300:4801:4403:5108:37
3.0(ON)00:1200:2300:4801:4303:5008:35
3.0.3(OFF)00:1200:2300:4801:4403:5108:37
3.0.3(ON)00:1100:2300:4801:4303:5008:35


LowErrorBench Ver0.20標準(手動)
演算処理描画処理テキスト処理スクロール処理Direct DrawDirect3D
3.0(OFF)---5306382
3.0(ON)---5309382
3.0.3(OFF)---5308382
3.0.3(ON)---53010422


電脳ベンチ試作品(処理時間[sec]/ポイント[pt])
総合試練1試練2試練3試練4ビデオカード依存度高速演算性重視度
3.0(OFF)108.2/16527.4/20816.5/17928.7/9735.7/17649%-47%
3.0(ON)106.9/16627.6/20716.8/17727.3/10035.2/17849%-46%
3.0.3(OFF)108.7/16327.9/20617.5/17228.1/9835.2/17747%-47%
3.0.3(ON)108.5/16428.1/20517.4/17327.6/9935.4/17748%-47%

試練:
1:CPUによる描画命令+αの実行速度 2:ビデオカードの描画能力 3:整数演算速度とメモリアクセス速度 4:多重スクロールによる総合評価



ベンチ王 Ver2.10
総合評価CPU性能通常グラフィック性能DirectDraw性能Direct3D性能HDDアクセス速度
3.0(OFF)515050685641113504403253
3.0(ON)508951965429113004103113
3.0.3(OFF)512851865463112504403304
3.0.3(ON)512350875592112004403296


がんぶる ベンチ(fps)
総合評価
3.0(OFF)43.3
3.0(ON)43.3
3.0.3(OFF)43.2
3.0.3(ON)44.1

追記:Aoxさん提供
がんぶる ベンチ(fps)
総合評価
3.0(OFF)30.3
3.0(ON)30.6
3.0.3(OFF)32.2
3.0.3(ON)31.1
※PM8500 G3/400MHzによる
尚AoxさんのiMac Rev.DでVPC3.0.3(OFF/ON)で26.4/27.1という数字を頂きました。


結論と考察など

 個人的には非常に面白い結果を出してくれたかと思いますが..........

 「ビデオ調節」をオンにすることで得られる恩恵とした「描画の手抜き」現象の改善はなかなか大きいです。コマ落ちの度合いをかなり改善している、と断定できます。これは容易に確認できるでしょう。 また、command+Mでスクリーンモードを切り替えられますので、Macとのやり取りを行うときにはウィンドウモードで、フルスクリーン化で目が疲れなければ(17inchのディスプレイに15、13インチモードのWindowsは疲れます)こちらのチェックを入れておくと環境の改善としては良いのかも知れません。
 また、数値的にも微妙な部分はありますが、「調節する」事で若干の数値の上昇が見られるものもありますので、「体感で向上したソフトがある」と最初に書きましたが、あながち嘘ではないかと思われます。大きな差、ではないにしてもです。

 VPC3.0と3.0.3という観点から見た場合、今までの検証からソフトによって「効果が違う」という可能性は示唆していますが、特定のソフトではVPC3.0.3においてその向上が見られるものがあります。特に、「LEBENCH」と「がんぶる」における数値の変化は顕著であり、少ない誤差を売りにしているLEBENCHではDirect Drawの向上が、「がんぶる」ではVPC3.0有意だったfpsが「調節する」にしたことで3.0.3が逆転をしています。
 これは「推論」なのですが........ VPC3.0.3のVelocity Engineの効果。ソフトによって違う可能性は何度も強調していますが、意外と「ビデオ調節をしてフルスクリーンモード」にすることでその力を発揮するものがあるのかも知れません。
#色々な情報を統合すると、なんとも言えないのですが。


追記:Aoxさんによる考察
 Aoxさんがベンチを取った際に頂いた考察です。

 iMac RevD およびPM8500/G3/400+Voodoo3でやってみたが、ビデオ調整のオン・オフに差はあまり感じられない。
ベンチとしてがんぶる!のベンチを使用したのは、最近個人的に気に入っているから(笑)と、VPCの使用目的がゲーム(笑)なので、もっとも個人的にあってる気がしたからである。で、その関係だが、ほとんど誤差の範囲ではないかと思われる。結果として提出したのはメモしたデータであるが、何回かやると多少のばらつきが認められたからである。
 #ただ、VPCでやると時間がかかるので何回もやる気にならなかった(笑)。
 見ていてその差もあまり感じられないというか目立った違いは感じなかったが、小さい画面で見るのはちょっと嫌かも(^^;

 結局ビデオ調整オンもオフもあまり差は無かったが個人的にはなんとなくオンの方が有利な気がしないでも無い。VPCがVsyncを乗っ取る方が効率がよいのではないか?と思い込んでいるからかもしれない。が、同社製品であるVGSとかもあるし、このVGSの描画タイミング(*)とかかなり感心した覚えがあるので(特にVGS1.4はかなり効率がよいように見える)その辺の技術を盛り込んでいたりするとCPUが早くなればなるほどFPSに有利に働くような気がする。
#VGS描画タイミング(*)…詳しくは知らないが、見ているとかなりのテクニックを使っているようだ。もちろん、これも製品を見ての想像でしかないが、次に描画する画面をRAM上に展開するときに、ライン飛ばし(例えば一本置き)でざっくり描画、時間が余ったら更に丁寧に書く。が、もし、間に合わずにブランキング期間が来たら描画をキャンセルする。これにより、可能な限りフレームレートを確保しようとするように見えた。VGS1.4になり、この症状は現れなくなり、効率がよくなったように見える。
 さすがにVPCでは描画のキャンセルは行えないように見えるが、VGS1.4になって効率がよくなった部分の技術を応用していたらいいなぁという願望もある(笑)。

 と勝手な想像をしているわけですが、描画アルゴリズムが変わってより効率はよくなっているけど、ベンチなどのフレームレートに現れてないだけかもしれない。


 との事です。ありがとうございました。


 Aoxさんの考察も含めて考えてみた場合、内的な部分は色々と意見が分かれているのですが、実際的な面で考えてみるとDirectDrawを使用するタイプのソフト(ゲーム)において快適度が増す可能性が出る、という事があるようです。確かに体感的にも若干改善した感じもありますし、また手抜き具合の問題などから、特に必要のない場合は調節を入れておく方が快適度は上がる可能性はあると言えます。
 最も、ディスプレイのサイズを考えると、変に17インチサイズのディスプレイで13インチを見ると目が疲れそうな気がしますが(^^;;


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最終更新2000/07/20