からむこらむ
〜その144:抵抗する生物〜


まず最初に......

 こんにちは。獅子座流星群なぞありましたが、如何お過ごしでしょうか?
 ま、天気図を見ても冬型が見えるようになりましたね。晩秋から初冬に移ろうとしていますね........

 さて、今回ですけど........
 前回は作用過程と選択毒性と言うものについて触れましたが........ま、あれは「薬剤」と言うものをより深くやるには必ず必要な話ですので、ある程度は頭に入れておいて欲しいですが。で、今回は.......「リハビリ」先の仕事が凄いことになっていまして(非誇張)、色々と時間がありません。と言うことで練る時間も最近はあまりないのですが.........取りあえず、前回予告した通りの話をしましょう。
 農薬でも、医薬でも色々と薬剤に耐性を付けるものが増えてきました。そう言うものは何故出来てくるのか? どういう論理か? 話に出る割りにはここら辺はなかなかマイナーな話ですので、触れてみたいと思います。
 それでは「抵抗する生物」の始まり始まり...........



 この話は管理人が療養生活に入ってからのことですので、1999年の頃だと思いますが。
 この年の夏ごろだったでしょうか、世間をにぎわせたニュースに「結核が流行している」と言うものがありました。ニュースなどを聞いていると(そして当時の日記を振り返ると)「若い医者が結核の診断が出来ない」と言うこと、「抗生物質が効かない」と言うことでして、院内感染で体力の無い人を中心に感染していった、と言う事でかなり問題になっていました。
 そして、同じく夏には抗生物質「バンコマイシン」に耐性を持つ腸球菌(VRE)が出現というニュースも出ていました。
 皆さんの記憶にもあるでしょうかね........?

 さて、これをご覧の皆さんの年齢は管理人には全く分かりませんので、人によって異なると思いますが。
 皆さんが生活して生きている中で、色々と薬剤の話を聞くことはあると思います。そして、その中のいくつかを皆さんはご存知と思います。例えばその139その140で触れた「DDT」の名前を聞いたことが無かった、と言う人はほとんどいないでしょう。そして抗生物質の先駆的存在である「ペニシリン」を知らない方はまずいないと思います。また、最初は「不治の病」であった「労咳」  つまり肺結核の特効薬であった「ストレプトマイシン」を聞いたことの無い人も少ないと思います(中にはお世話になった方もいらっしゃるでしょうか?)。
 しかし、今現在これらの物質は最前線でそう聞く名前ではありません。実際には別の薬剤が使われている事が多くあります。
 実際、20世紀に入って化学が発達してから数々の薬剤が出現してきました。これはまさに多種多様に存在しています。しかし、中には生き延びるものもあるのですが、大半は消えていっています。これの理由はいくつかありまして.......代表的な理由には「より効果的な薬剤が出来た」と言うものがあります。また、安全性の問題から消えていったものもあります。他にも当然ありますが.......
 しかしながら、次のような理由により消えていくものもあります。
 特に「他の生物」に作用させる薬剤においてなのですが、このような薬剤の場合「既存の薬剤が効かなくなった」と言う様な理由から徐々に使われなくなるものもあります。
 実は、この問題は非常に切実です。なぜなら、「現状における切り札」と言う様な薬剤を使っていった場合、これが有効でなくなれば当然の事ながらその生物に対する有力な対抗手段が消えてしまいます。例えば、冒頭で触れたような結核や、更に昔に問題になったMRSAなどは命を奪う可能性が出てきます。農業でも農作物の被害が増えることとなるでしょう。そして、実際にそう言ったものが増えているのが現状です。
 このような.......薬剤に対して抵抗性を持つ(特に害を及ぼす)生物は非常に重要な問題になります。実際に医学、衛生・農業に関連した菌・虫などが抵抗性を持つ事で問題化していたりもします。しかし非常に重要な問題としてかなりの「脅威」となっているにも関わらず、このことは一般の認知度は低いのが現状です。
 そして、社会はこれに対して有効な手だてを余り構築できていないのも現状です。
 今回は、このような「抵抗性を持つ」生物達の話をしてみようと思います。


 では、まずある程度の定義を。
 上の話のように、「それまで有効だった薬剤が無効になってしまう生物」、と言うものが存在しています。このように「効かなくしてしまう性質」を一般に「抵抗性(resistance)」ないしは「耐性」と呼んでいます(toleranceという言葉を使うことも)。そのような生物を、菌などには一般に「薬剤耐性菌」と言う表現を、ハエや蚊などには「抵抗性」と言う言葉を使っている様ですが。
 この様な性質を持った生物は、既存の薬剤に対して文字通り「抵抗性/耐性」を持ち、それまでの数倍〜数十倍、時には百倍の薬剤を与えても生存できるようになります。よって、既存の薬剤に抵抗性を持つようになった生物に対し、それまでの薬剤は実質使用が出来なくなるようになります.......と、もちろん使用できますけど、人体・環境への影響が出る量になるなど非現実的な量になりますので、実質使用は出来なくなります。
 このような抵抗性を持つ生物のタイプ(系統)を「抵抗性系統(Resistant Strain)」と。そして、特に抵抗性を持っていないタイプを「感受性系統(Suspective Strain)」と呼んでいます。ま、単純に「R系」「S系」などとも言います。

 では、どうやって菌や生物が抵抗性を持つようになるのか?
 抵抗性を持つメカニズムに関しては前回触れた「作用過程」が極めて密接に関与しています。この中でも第2過程から第4過程において関与していまして、この各過程における変化の結果として薬剤の有効性(毒性)が減じられる事となります。
 どういう変化をもたらすのか?
 まず......第2過程は薬剤が表皮から体内に移行する過程でしたが、ここで表皮を物理的に厚くしたり構造を変える、と言う様な手法をとることによって薬剤の体内への移行を減らすことが出来ます。この結果、薬剤の有効性は減じることとなります。
 次に、第3過程での話をしましょう。この過程では体内に浸透した薬剤が作用点に移るまでの過程でした。
 ここではどのようにして有効性を減らすのか、と言いますとここは代謝機能が問題になるところでしたので、ある意味最もイメージしやすいと思いますが、いわゆる「解毒能力」を上げる事となります。もっとも有効な手段としては解毒代謝に関与する酵素が増強され、これにより作用量以下に  つまり「解毒」する事となります。
 では第4過程ではどうなるか?
 ここでは作用点での話でしたが、薬剤と酵素の親和性が変化することにより、酵素に薬剤が作用しにくくすると言う方法がとれます。例えば既存の薬剤「A」が酵素「B」を阻害することで代謝のかく乱を行っていたとします。しかし、酵素「B」の構造が変化し、「同じ役割をするが、Aとは反応しにくい」と言う性質を持った「B’」と言う酵素が出来たら? こうなればAは作用する対象が無くなりますので、結果として生体のかく乱を引き起こせなくなります(URLを一文字変えただけでアクセスできなくなる様なものでしょうか)。
 これらの中の第3、第4過程はかなりの有効な手段でして、同時に最も問題にされます。

 これが抵抗性発現のメカニズムとなりますが......ピンと来ますかね? 一応、道理にはそれぞれ適っています。実は前回触れた「選択毒性」を強化していっている、と言う事でして、実際に耐性菌や抵抗性の害虫などは上記のような手段(しかも一つではなく複合させて)をとって薬剤に対して抵抗性を持つこととなります。
 おそらく最も分かりやすいのは第3過程での話だと思いますが..........と、この点での具体的事例は人間での分かりやすいものがありますので、後で説明しましょう。

 では、一方でどうして薬剤に抵抗性を持つ生物が存在し、そして増えていくのでしょうか?
 自然界において菌であれ、害虫であれ、彼らには様々な「種類」が存在しています。ま、ここで指すものは体質的な物としての「種類」でして........いわゆる「多様性」と言うものがそれに当たります。その多様性には様々ありますが、中には「解毒能力が高い」とか、そういったものが存在しています(人間で言えば別当の様な「特異体質」でしょう)。
 ところで、ある生物が100いる集団があったとしましょう。この中のうち10が解毒代謝に優れるとします.......ま、手っ取り早く言えば、感受性系統(S系)が90、抵抗性系統(R系)が10いる、という環境です。さて、ここでこの生物を殺す目的で薬剤を投入したとしますと.......この結果抵抗性を持たないS系は大幅に減り、10まで減ったとします。そして、抵抗性の物も少し死んでしまったものの8が生き残ったとします......と、合計18が生き延びたこととなります。
 さて、しばらくしてこの生物がまた繁殖して100まで増えたとしましょう。
 その時のS系とR系の割合はどうなるか? 最初は90:10でしたが、生き延びた割合の結果、今度はS系が55に、R系が45と言うようにR系が大分増えることとなります。そして、今度はこの集団に新たに薬剤を使用したとすると? S系がまた大幅に減って今度は8ぐらいまで減ったとしましょう。しかしR系は抵抗性ですのでほとんど死なず、35が生き延びたとします。つまり合計43が生き延びたこととなります。
 そして、しばらくしてまたこの生物が繁殖して100まで増えました。
 前回投与した薬剤の割合から、今度はS系が15に。そしてR系が85になりました.........つまり、S系:R系=15:85という事です。そして、同じことを繰り返していくと......結果として最終的にはR系が占めることとなります。



 このようなプロセスを「淘汰(selection)」と呼んでいますが、この結果は当然のことながら薬剤はほぼ効かなくなるか、効いてもごくわずかと言うことになります。
 これが、抵抗性生物が増えていくプロセスとなります。

 ここで「何故抵抗性の物が最初から多くないのか」と言う疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
 これは実は面白い理由がありまして、抵抗性の物と言うのは一般に遺伝的に劣性であったり、繁殖能力が感受性のものに比べて低い、と言ったことが原因となっています。そして、面白いことに薬剤を強くしていくと抵抗性もそれに伴って発達していくのですが、薬剤を使わなくなって数世代経つと、この抵抗性の能力は落ちていきます。
 つまり、「使わない機能」は退化していく、と言う事が言えます。これはひいては「連用することで」薬剤耐性が付けられ、そして発達していくと言う事でもあります。
#自然とはかくも面白いものですが。

 このようにして「抵抗性」という物が得られ、そしてそれらが増えていく、と言うことになりますが。
 ところで、今までの話題は菌や害虫というような生物が対象でした。が、当然のことながら人間もこれらの「抵抗性」と言う物を持ち、そして発展させることがあります。なんて書いてもピンと来ないかもしれませんが.........ま、なじみやすい話で言うと「下戸でも、飲み続けていけばある程度の酒に耐えられるようになる」と言う事例をご存知の方もいるでしょう。また、睡眠薬などを飲み続けていくうちに、徐々に効かなくなっていって量が増えていく、と言うような話を知っている人もいるでしょう。あるいは、今まで何度か麻薬の話(アヘンなど)の話をしましたが、これらの薬物が問題になるのに乱用や依存というものがありますが、その最たるものに「同じ快感を得るために量を増やしていく」と言う物があるのをご存知の方もいるでしょう。あるいは過去にヒ素の話で触れたように、毒であるヒ素を多量に飲んでも死ななくなると言うケースもあります。
 実はこれらはすべて「抵抗性」の話と共通しています。ま、菌や害虫と違うのは「世代交代をせず」に抵抗性を発達させていくと言う点ですが........ただ、この抵抗性の発達の仕組みは全く一緒でして、主に第3過程〜第4過程における解毒能力の発達によって得られます。
 特に代表的なのは第3過程でして、その例を挙げてみますと........
 第3過程に関与する解毒代謝に絡むものに「ミクロソーム酸化酵素系(mfo)」と呼ばれる酵素系があります。この酵素系の中心にはチトクロムP-450(CYP)と呼ばれる酵素(群)があるのですが、最も代表的な酒や薬剤の抵抗性が付く理由には、このような解毒に絡む酵素が増強されると言う事があります。この結果最初は下戸であっても、酒が慢性的に増えていった結果解毒の必要性が増した事でCYPが増強され、それにより解毒(=酒の分解)が進むことになります。
 しかしながら、この様な解毒の増強例には「副作用」がありまして.......
 例えば酒や薬剤の飲みすぎの結果CYPが増強された場合、「副作用」としては他の薬剤もこの解毒代謝の発達によって効果が薄れることが知られています。これもまた、抵抗性/耐性の良い事例となります。
#「連用すると耐性が付く」と言うのは頭の片隅にいれておいてください。
#連用しなければ耐性は付きにくいのです。

 ところで、上の「副作用」について少し考えてみますと、これは面白いことに「全く関係のない薬剤(=酒)に耐性が付いたために、他の薬剤にも耐性が付いた」と言う事になります。
 こういった抵抗性/耐性を一般に「交差抵抗性(cross-resistance)」(交差耐性とも)と呼んでいます。
 この事例は身近な面では上述の酒と薬の関係もありますが、「同じような作用を示す薬剤」でも全く同じような事例があります。例えば、ある種の鎮静剤・睡眠導入剤は連用することで耐性を付けることとなりますが、そのような状況下で「同じような作用をもたらすが、全く違う薬剤」を投与しても同じように「今まで連用していた」かのように耐性が付いているケースがあります。これも交差抵抗性の一つとなります。

 交差抵抗性、と言うのはかなり重要でして、人間だけではなく、菌や害虫と言ったものでもかなり重要な、実際的な面で関与してきます。ま、この場合の定義は「一つの薬剤に対して抵抗性を示した生物が、他の薬剤に対しても抵抗性を示す」と言う物になりますが。
 例を挙げてみましょう。
 園芸・農業用で有名な農薬に有機リン系殺虫剤と言うタイプの農薬があります(サリンも同タイプ)。この農薬はアセチルコリンエステラーゼ(AChR)に作用してこれを阻害することで効果を発揮します。
 さて、この農薬で有名な物に「スミチオン(フェニトロチオン)」と言う農薬があります。この農薬もAChRの阻害をするのですが、この農薬に抵抗性を持つ害虫が存在しています。そのような害虫に対して、同じく有機リン系の殺虫剤で園芸用に使われ、そしてAChRを阻害する「マラチオン(マラソン)」と言う農薬を使うと........
 どうなると思います?
 実は、これも余り効きません。構造は違うのですが(似てはいますけど)、実は効かないのです。
 これは理由がありまして.......ま、同じ系統の薬剤である、と言うこと。そして同じ作用点に働く、と言う事が大きな点です。これは抵抗性害虫の中では「同じような薬剤」「同じような作用をする」と言う物に対しても同じように解毒能力を発揮する結果、「別の薬剤でも似たような薬剤には抵抗性を持つ」、と言うことになります。
 このような事例はかなり多く、殺菌剤・抗生物質と言ったもの、他の医薬等でも全く同じことが言えます。

 このことから何が言えるか?
 つまり、抵抗性/耐性がついたら、それに関連する薬剤が一斉に効果を発揮できなくなる、と言う意味を持ちます。これは特に医療・農薬にはかなり重要な問題になりまして、医薬の、例えばある作用点を攻撃する抗生物質が効かなくなると、同時に同じ作用点に攻撃する他の抗生物質がすべて無効化されてしまいます。つまり、別のタイプの薬剤、またはより強い薬剤への転換を迫られることとなります。農薬の場合も一緒でして、より強い薬剤か別のタイプの薬剤への転換が迫られることとなります。
 これは実際的にかなり重要かつ深刻な問題でして、実は現在の、特に医療面ではここら辺で「手詰まり」になりつつあるのが現状です。


 さて、ではこのような抵抗性/耐性を持つ生物の出現にはどうすれば良いのでしょうか?
 これにはいくつかの方法があります。一つはより強い薬剤を使うことです。ただしこの手法は大きな問題を抱えており、これに耐性が付けられてしまえば更に強い薬剤を使う必要がある、と言う「悪循環」が待っています。また、同時に選択毒性と言うような問題から、他の生物などの安全性を脅かす可能性があるなどの問題があります。
 .......ま、今まではこういう手法で実際に行っていたのですが。また、同時にその方法に頼らざるを得ないと言う現状もあったりしますが、医療の現場ではかなり深刻なものはあります。
 取りあえず他の方法もありまして、全く違う作用機構の薬剤を使う、と言う方法もあります。これは、交差抵抗性の出現を抑えると言う意味で重要です。つまり交差抵抗性は、似たような作用機構・薬剤構造の物にまとめて抵抗性を持つようになるわけですが、これとは違う作用機構をもち、種類の違う薬剤を使えば発達させた抵抗性・耐性も余り役には立ちません。これはかなり実際的でして、例えば農薬であるタイプの農薬に抵抗性を持った害虫に対し、全く違う作用機構の物を使用したらかなり有効だった、と言う報告があります。医薬でもこれは同じことが言えます......もっとも、連用しては結局は抵抗性が付けられしまいますが。

 では、どうすればよいのか?
 最も重要なのは「抵抗性/耐性を持つ生物を生ませない」、これが出来ないなら「できる限り遅らせていく」と言う事です。これは不可能ではなく、工夫次第で可能です。
 方法としては、まず抵抗性は「同じ種類の薬剤を連用することで発達する」と言うことですので、「複数の種類の異なる薬剤を交代で用いる」と言う事をすれば、必然的に抵抗性の発達を抑えられます。実際、既述の通り遺伝的には抵抗性のものは劣性でして、更に「使わない機能」は落ちることとなります。更に繁殖力も感受性のものより劣るものが多いです。ですから、タイミングを見計らってこのような方法を行えば、かなり抵抗性の発達・増加を抑えることが可能です。
 この点はかなり重要でして、農薬での「総合防除」と言う観点ではかなり重視されています。上手いこと「自然の摂理」を利用した、と言う方法になりますが。
#医療の現場ではどうにもここら辺の理解が足りないようにも........


 と、まぁ以上が抵抗性/耐性を持つ生物の主な話になりますが.........
 とにかくも自然は奥深い物でして。「一つが圧倒的に有利に進む」と言うことを自然は許さず、必ず多様性に基づいて対抗をしてきます。ま、その一例がDDTでの話だったりするわけですが........そして、人間の驕りの結果は強烈なしっぺ返しとなって帰ってきます。
 ただ、ある程度のバランスに基づくかぎりは色々と、こういう抵抗性を持つものへの対抗も人間にとっては必要なのですがね。
 そのような研究に対してはいくつか興味深いものもあり、例えばマラリアなどは、クロロキンに耐性を持ち始めているものがあっても、何故かキニーネは今もって有効です。他にも、例えば農薬でも不思議と「耐性を付けさせにくい」と言う農薬や、「抵抗性のものにもかなり有効性が高い」と言う農薬もありまして、色々と「不思議」を作ってくれます。一応、研究は進めているのですが、なかなか謎が深いところもありまして、色々と難しいところなのですが..........
 取りあえず、現状では......少なくとも農薬の分野では「何故抵抗性が発達するのか」「どういうメカニズムでなるのか」など、遺伝子も絡めた薬剤の研究を進めています。こういった成果から将来的には「抵抗性を付けにくい薬剤」と言うのも出来るのではないか、と言う期待もあるのですが.......
 ま、ただそう言うものが一朝一夕で出来るものではありませんし、バランスなどの問題からやはり様々な工夫が要求されています。医農薬共々全く同じです。
 問題は、それをいかにして知らせ、そして実践させていくか、と言うことなのですがね........


 さて、では長くなりました。
 今回は以上、と言うことにしましょう。




 さて、今回の「からむこらむ」は如何だったでしょうか?
 ま、今週もまた色々と忙しかったので、布石に絡む(とは言っても先週の延長ですが)物になりましたけど.......ま、現状で色々とこの様な抵抗性の生物は実はかなりの脅威となっている割りには、実は一般では「何がどう脅威になるか」「どうしてそう言うのが現れたのか」と言う点はかなり知られていません。そして、それが脅威になっていることも知られていません。
 ま、そう言う点に降れる、と言うのが今回の目的でしたが......どうでしたかね? まぁ、まさかそう言う仕組みが人間が酒に強くなるのと変わらないのと違いがない、と言うことに気付かない人もいたかとは思いますが(^^;
 ある程度の理解を頂ければ幸いです。

 で、次回ですが.......え〜、実はかなり地獄のスケジュールが続いています(- -;; いや、「からこら」をリリースすること自体が結構大変なんです。ですので、はっきり言ってどうなるか不明ですが......まぁ、どうにかリリースしていきたいと思います。何か、適当に選ぶとしましょう。

 そう言うことで、今回は以上です。
 御感想、お待ちしていますm(__)m

 次回をお楽しみに.......

(2001/11/20記述)


前回分      次回分

からむこらむトップへ