からむこらむ
〜その200:プシュケーの幻影〜


まず最初に......

 こんにちは。新年度もいよいよ本格的に動き始めますが、皆様如何お過ごしでしょうか?
 まぁ寒暖の差が微妙に激しいですけれども。身体にはくれぐれもお気をつけを。後は、管理人のエイプリルフールにもお気をつけを(^^;
#4月1日公開の「その200」「201」は偽物で、「からこら」書籍化も嘘ですので(^^;

 さて、今回のお話ですが。
 管理人、実はこの先時間がそう取れなくなりそうです。と言う事で、今までやっていた大キャンペーン、つまり精神と物質に絡む話の最後の小キャンペーンをやってしまおうかと思います。つまりモルヒネ大麻統合失調症(精神分裂病)躁鬱病興奮薬抗不安薬と言った話をこれまでしました。そして、これらの話の締めくくりとして幻覚剤について触れようかと思います。
 ま、これを済ませれば、約1年かかったこのキャンペーンもひとまず締めくくる事となります。と、取りあえず今までに挙げた物質が関与してきますから、そう言う意味では過去のキャンペーンは読んである事が前提になりますのでご注意を。
 そして、この物語はこういった話の「始まり」だったりしますが..........
 それでは「プシュケーの幻影」の始まり始まり...........



 ギリシア神話にこんな話があります......とは言ってもローマ神話での話も含めて細部のバリエーションが妙に多いのでその「一つ」ですが。

 ある王の元に三人の娘がいました。いずれも美しい娘でしたが、中でも末のプシュケーの美しさは随一でした。しかし、愛と美の女神アフロディテが彼女の美しさに嫉妬し、揚げ句女神は息子であるエロス(彼の矢に射られた者は恋をする:ローマ神話のキューピットに相当)に「醜い男と恋におちるようにしてしまえ」と命じます。しかし、エロスはプシュケーの美しさに一目ぼれした上、ミスでその矢で自らを傷つけてしまい、プシュケーに恋をしてしまいました。
 そして、エロスはプシュケーを妻と迎えると言い出します。
 アフロディテは突然の事に驚き、反対しますがエロスは譲らず、二人は大げんかします。しかし、エロスが「仕事」をしない為にアフロディテの神殿に訪れる人も減って(恋をしない=愛が生まれない=神殿に来ない=アフロディテの仕事がない)女神も大弱り。しかもこの間、エロスは見えない垣を作ってプシュケーに男を近寄らせませんでした。
 根負けした女神はついにエロスとプシュケーを許します。が、一方でプシュケーの両親は大弱り。それもそのはずで、二人の姉は結婚して幸せになったというのに、プシュケーに相手がいない。困った両親は神託を受けに行くと、「おまえの娘は人とは結ばれない。神と結ばれるから山に連れてこい」と言う、神託(つまり「生け贄を捧げろ」と言う事)を受けます。
 泣く泣くその通りにした両親ですが、しかしプシュケーは死に至る事も無く、風によってエロスの神殿に運ばれました。もっとも、彼女はエロスの仕業とは知りませんでしたが。
 その後、プシュケーはこの神殿で生活します。神殿の主は夜の暗闇の中以外は姿を見せず、またその姿を見る事は許さなかったものの親切で、彼女も徐々にその生活に慣れてきました。
 ところが、ある時に姉と会った彼女がその生活について話すと、姉は「その人、本当に大丈夫?」と言い始めます。不安に駆られた彼女は夜、ついにその主の顔を見るのですが、それは主  エロスも気付いてしまい、そして彼女に「愛は信頼が無いと生きていけない」事を告げ、去ってしまいます。彼女は追いましたが、しかしそれは叶いませんでした。
 その後、プシュケーはエロスを追ってさまよい歩き続ける事となります。
 もっとも、彼女は最終的に数多の試練を越えて、結局エロスと結ばれると同時に、自らもアンブロジアを食べて神の仲間入りする事となりますが.........


 以上、プシュケー(psykhē)の物語をしましたが。この話は大分有名で、ローマ時代の詩人アプレイウスが書き残した話より「アモール(amor:愛)とプシュケー型」と言う話の型になるほどの物となっています。ある種の原形が民話などであったのではないかとも言われているようですがね。
 ところで、英語で彼女の名前は"psyche"と書きます。この言葉は彼女の名の他に「魂」「精神」「心」を意味しているのを皆さんはご存知でしょうか? 実際、心理学では"psych-"を接頭語とする言葉が多くありまして、"psychology"は心理学、"psychoanalysis"で精神分析と言った意味があります。他にも色々とあるのは辞書を見れば簡単にわかるでしょう。ヒッチコックの名画"Psycho(邦題「サイコ」)"なんてのもありますしね(「精神病患者」の意味があります)。他にもオカルト系の話でも同じような言葉がありますか(真偽はともかくとして)。
 このように"psych-"に関する言葉には色々とあるのは少し調べればわかると思います。
 そして、その中に"psychedelic"、つまり「サイケデリック」と言う言葉もまた見つける事が出来るでしょう。ギリシア語で「霊が見える」と言うこの言葉、実は本格的に使われるのは戦後の事でした。
 そこには、いわゆる「幻覚剤」と呼ばれるものが大きく関与する事となります。

 さて、「幻覚剤」とは何か?
 改めて問う、と言うような物でも無いでしょう。つまり文字通り「幻覚」  現実に無い対象が、五感に対してあたかも存在するように知覚させる物質を指す、と言う事になります。具体的には「何も無い」はずなのに見えたり(幻視)、聞こえる(幻聴)、味や(幻味)臭い(幻臭)、触った感触(幻触)があるといったものです。また本来のものとは「違った」物に見聞きするものもまたこれに当てはまります。
 幻覚剤ではこれらが複合した状態を引き起こし、例えば「存在しないはずの物が見える」「階段が無限の長さに見える」「誰もいないのに触られた」「空を飛んでいる」等といった各種の症状を引き起こします。
 もっとも、そう言ったものは実は今まで何回か既に「からむこらむ」では触れていまして、ソーマベニテングタケ、そして前回までの数回で触れたナス科植物などでそう言ったものは触れています。
 しかし、これから触れる「幻覚剤」はナス科植物のようなものとは少し異なります。もっとも、そう細かく「分類」をしていく事が重要ではそうありませんので、実はあまり気にしなくても大丈夫ですけれどもね。ただ、学者によってはその著書において「サイケデリック薬物」と言う分類をしている人もいます。
 これから扱う「幻覚剤」はそう言った、「サイケデリック薬物」を中心にしていこうと思います。


 ところで、幻覚剤は昔から良く使われていました。
 どういうものか、と言うと実はこれも何度も触れています。つまり、古代の宗教的な儀式でなどで「神秘的な状態」を起こすのに使われていまして、例えば儀式を経て巫女が神託を受ける、あるいはその場にいた人間が「神(あるいは悪魔)」を見る、または生け贄の儀式にこれを用いて「神を見せながら送り出す」と言った物です。詳しい事例は過去にやった通りですので省きますが(上のリンクなどをご参考まで)、世界各地でこういった幻覚剤を使った儀式は存在をしていました。
 宗教と儀式・祭りと民族・部族の団結と言うものは密接な繋がりがありますから、こういった幻覚剤を使って一体感をだしたりと、そう言った「小道具」として効果的に使われた、と言うのは容易に想像できるかと思います。

 では、どう言ったものがあるのか?
 古来より使われたものは例外なく天然の幻覚剤が用いられていました。その中で注目すべきものは大航海時代以降に登場してきます。つまり、アメリカ大陸の「発見」が契機になっており、ヨーロッパへと紹介されたものです。もちろんその歴史はヨーロッパ人の流入のはるか以前より使われており、少なくとも三千年以上の歴史を持つものでした。
 それらの最初の報告は、(当時最強の国家だった)スペインのフィリップ二世の侍医フランシスコ・エルナンデスや、フランシスコ派の修道士ベルナンディーノ・デ・サハガンといった人物により行われました。両者は16世紀後半に「新大陸」へと渡り、現地での詳しい調査の末、彼の地での原始的な宗教やその儀式に使われる数々の  幻覚作用を伴う  植物について、体験を交えて報告を行っています。

 両者の報告には重複する部分が大分あるようです。
 その中の一つに、メキシコでの話があります。北メキシコにおけるメキシコインディアンの諸部族での宗教行事に触れたその報告は、植物を使った催幻覚薬を使ったものでした。
 では、どういう植物を使ったのか?
 これはメキシコに広く分布するトゲの無いサボテンでして、日本名で「ウバタマ(烏羽玉)」と呼ばれる、「ペヨーテ」(Lophophora williamsiiまたはAnhalonium lewinii)という植物でした。この植物は緑灰色の地上部と根に分かれているのですが、この地上部を切り離してスライスし、これを乾燥させて「メスカルボタン(Mescal Buttons)」と言うものを作ります。この状態で効力が数ヶ月保持できるとされ、宗教儀式の際にシャーマンが儀式に参加する者に与えました。
 宗教儀式に用いられる以上、必然的にこの植物は「神聖なもの」として扱われ、同時に「ペヨーテ信仰」と言うものを生み出すこととなります。実際、彼らの宗教行事には欠かせないものだったようで、いわゆる「聖体」の一つとして扱われました。
 このサボテンによる宗教儀式は大分古くから行われたようで、数千年もの間使われていたらしい事が知られています。実際に米テキサス州の崖に掘られた太古の住居跡にこのサボテンの乾燥したものが発見され、また他でも陶器にこのサボテンを用いた儀式とおぼしきものが記録(日本で言えば銅鐸みたいなものでしょう)がされています。
 デ・サハガンはこの植物の幻覚作用について、「食べたり飲んだりしたものは恐ろしくも馬鹿らしい幻覚を見る」とし、エルナンデスは「恐ろしいか面白いかの情景を見る」「悪魔のような恐ろしいものを見る」と記録を残しており、その作用を確認しています。

 一方、この儀式はこの地を支配したスペイン人宣教師から「異教のもの」という事で排除の動きが出てきます。ペヨーテを「聖体」とした扱いは、カトリックからすれば彼らの行う聖餐式に似たものがあり、これもまた嫌われた原因のようです。実際、何度も禁止令が出されました。が、しかし結局はこの試みは成功せず、結局両者の習慣が合わさり、この地でペヨーテが聖餐式のパンとぶどう酒(キリスト教で重要)の代わりに使われるようになります。
 そして、この独特の宗教形態はやがて北上して、アメリカのインディアン(ネイティブ・アメリカン)に伝わります。1880年前後にカイオワ族またはコマンチ族によってこの儀式は伝わったと考えられているようですが、これは約40年の間に広く伝わり、実際1918年にキリスト教と伝統宗教の融合と言う事で米国の民族アメリカ教会によって承認を受け、正式な宗教として認められるようになります。もっともそうなるまでには相当に揉めたようで、政府はペヨーテを禁止しようと試み、あるいは裁判まで起こしたりと色々とあったようです。もっとも、この時代は今よりも顕著に人種差別が行われていた事も考慮する必要がありまして、ペヨーテの信仰は「神との交信に必要である」とインディアン達は主張しましたし、実際「指定された居住地」に追いやられていた(結構ひどい話があります)彼らはアルコール依存など荒廃した生活を送っていた者も大分多く、この信仰が彼らを立ち直らせる機会になった、と言う話もあるようですが。
 そして、この宗教は1960年代にはロッキー山脈からミシシッピ川流域に住むアメリカインディアンの主要な信仰となります。
 ただ、このような精神作用を引き起こすものを使った宗教儀式は「いかがなものか?」という声も出て、議会を巻き込んだ論争にもなっています。もっとも、最終的にこのペヨーテ信仰は合法であると決定されており、聖体として認められます。

 さて、ペヨーテのもつ幻覚作用は何によってか?
 ペヨーテについての記述は中世からでも、実際にその成分がわかってくるのは化学が発展してからとなります。研究の結果19世紀頃には成分の報告が始まっていまして、ペヨーテから少なくともかなりの数の精神作用をもつ化合物が分離されています。そして、その中で最も重要な物にメスカリンがあります。


 構造は上の通りです。ドーパミンから合成されると推測されており、つまりはアミノ酸のチロシンが出発物質となっています。実際には類縁化合物もかなり存在していますが(-OCH3の部分が-OHなど)、問題にされるのは上に挙げたメスカリンです。

 この化合物の名前を聞いた事がある人がいるかもしれませんが........メスカルボタンより得られ、それを由来として命名されたこの物質は、ドイツの化学者であるA・ヘフターによって1896年にペヨーテの主要活性物質として同定されます。構造は同じくドイツの化学者であるE・シュペートによって1918年に同定され、この結果合成・精製で「純粋な物質」が得られる様になり、メスカリンの研究が進む事となります。
 メスカリンは摂取する事で「輝くような幻覚」を得られると記録がされているのですが、厳密にはペヨーテを摂取して得られる幻覚とは違ってくる事もまた知られています。これは、ペヨーテに含まれる他の成分も関与するから、と考えられていますが.....


 さて、デ・サハガンとエルナンデスはまた別の幻覚作用を持つ植物と、宗教儀式についても触れています。
 ベニテングタケの話で触れたように、古来にはキノコ崇拝を行っていたと思われる地域が存在しています。その形状から男根の象徴として多産信仰につながったと考えられているのですが、これは「新大陸」でも同じ事が言えたようで、グアテマラやエルサルバドル、そしてメキシコといった中央アメリカにも「魔法のキノコ」を崇拝し、使用する宗教儀式が存在していました。
 このキノコの崇拝は古くからの歴史があり、紀元前500年より以前にそのキノコをモチーフとした石像が作られています。現地の人々に「テオナナカトル(teonanacatl:「神の肉」)」と呼ばれるかなり小さいキノコは、デ・サハガンやエルナンデスらによって報告される事となりました。
 このキノコも幻覚作用がありまして、それを実際に食してみた僧は「あるものは戦場で死ぬ情景を見、あるものは野獣に食い殺されていく光景を見た」と記録し、そしてその様子について体験者で話し合った事などを記録しています。
 そして、やがてペヨーテと同じくカトリック教会側から攻撃される事となるのですが.........ただ、結局この信仰も生き延びることとなります。もっともペヨーテとは異なり、このキノコを用いた儀式は現地では秘儀とされていて、儀式そのものに関した記録はあっても、具体的な内容は秘密で知られておらず、またキリスト教と融合する事もありませんでした。
 そう言った事もあり、儀式の詳細は現代になるまで詳しい事が不明でした。
 そして、その為に現代において非常に興味深い話を残すこととなります。

 現代においてこの儀式の謎に取り組んだのは、ワッソン夫妻でした。
 覚えている方、いらっしゃるでしょうかね? 夫R・ゴードン・ワッソンはJ.Pモルガン銀行頭取という経歴を持つ人で、ソーマやベニテングタケ、キノコの話で登場し、「ソーマ=ベニテングタケ」説を唱えた人物です。そして、妻(小児科医だった)と夫婦そろってキノコに魅せられており、テオナナカトルにも興味を示しまして、1950年代初めにこの儀式に参加しようと数度メキシコに渡ります。
 その努力は実りまして、1955年に儀式への参加が許されることとなります。更に実際にキノコを食べた上、そのサンプルの入手にも成功します。このキノコは、彼らに同行したキノコの専門家である菌学者ロジャー・ハイム(エイム)によってシビレタケ(Psilocybe)属の一種と同定され、後にPchilocybe mexicanaと学名が付けられます(実際にはモエギタケ属、コガサタケ属といった複数のキノコがあったようです)。
 そして、持ち帰られたこのキノコは、パリの国立自然史博物館の研究室で培養に成功する事となります。

 こうしてサンプルが得られた。と言う事で、次は?
 言うまでも無く「何が一体幻覚を見せるのか?」と言う事が科学者の研究対象となります。そして、欧州と米国間で共同研究が多数行われるのですが.......しかし、これはすべて失敗してしまいました。ハイムはこれに対し、スイスのバーゼルにあるサンド(Sandoz)社のアルベルト・ホフマン(何度か挙げた『Plants of the Gods』の著者の一人)に応援を頼む事としました。
 ホフマンはこれに見事に応える事となります。
 約1年ほどかかった研究は、当初は動物実験を重ねて行われました。つまり、ホフマンはキノコの抽出物を実験動物に与えてその変化を見たのですが......しかし、動物が幻覚を見ているのか、などはとても分からず結果が出ない。考えた彼は、「自らを使って」実験を行う事を考えます。つまり、抽出精製の各過程で「有効成分のある区画」を調べる為に自ら試料の一部を飲んで試し、そして幻覚作用がある区画を確認していきます。もちろん、これによって彼は幻覚を見て行くわけですので、なかなかリスキーな事をしていると言えますが.......ただ、この体験を彼は詳しく記録しており、重要な資料となっています。
 そして、その甲斐もあって1958年の初めにはキノコの向精神作用を説明できる二つの物質として、主成分となるシロシビン(psilocybine:プシロシビン/サイロシビン)と少量のシロシン(psilocine:プシロシン/サイロシン)の単離に成功します。


 両者とも基本構造が共通していまして、シロシビンはシロシンにリン酸が付いた構造になっています。実際にはリン酸は体内で簡単に外れてシロシンへと変化しますので、乱暴に言えば両者とも基本的には同じ物とも言えます。そして、構造はセロトニンに似ています。
 これらはいずれも幻覚作用を起こしまして、シロシビンは少量(4mgやら10mgやらデータにばらつきがありますが)程度飲んだだけでも幻覚を生じるとされます。

 ところで、テオナナカトルについてはかなり詳細に儀式の記録が残っています。
 実際、ワッソンの報告でこの儀式を執り行っていたマサテカの女呪医(シャーマン)のマリア・サビナは有名になりまして、彼の報告を見た多数の人間がこの地を訪れて儀式に参加したと言われています。その中には日本人もいまして、石川元助も参加するなど大分人気があったようですが。
 一方で、マサテカの人にとって彼女は「秘儀を明かした」と見なされたようで、1962年にホフマンとワッソンがこの地を訪れた時、ワッソンが儀式を行った家は焼き打ちに遭って消失していたという話が残っています。
 何とも難しいですが。
 ところで、1962年に訪れたホフマンとワッソンですが、彼らは実はこの時にシロシビンの錠剤を持っていっています。
 これは目的がありまして、マリア・サビナにテオナナカトルではなく、シロシビンを用いて儀式をやってもらうよう頼む為でした。実際この結果、テオナナカトルの秘儀と同じ効果(幻覚の発現までの時間に違いがあるそうですが)を得ます。これにより、シロシビンによる幻覚が儀式に関係している事を彼らは確認する事となります。
 尚、マリア・サビナはこの錠剤の存在を「最近はなかなかとれないから」と言う事で喜んだそうですけどね。

 そうそう、シロシビンとシロシンですが。
 テオナナカトルだけでなく、近年日本で話題になったいわゆる「マジックマッシュルーム」(種類が複数あり、日本で11、海外で52種あるとされています)の成分でもあります。ま、「合法ドラッグ」と称して(精神が貧しいことです)売っていた訳ですが、2002年6月6日より麻薬及び向精神薬取締法の規制対象となり、栽培や使用、所持、譲渡などが禁止されています。


 さて、長くなりましたので取りあえずここで区切ろうと思いますが。
 次回は、その96その97で扱った話の「続き」と行きましょう。幻覚剤といえば忘れてはならない薬剤ですので。
 そして、その話の主役はシロシビンの解明をしたホフマンとなっています。それは、彼の一つの業績として認知されているものですが.........

 それでは、今回は以上という事で。




 ふぅ...........

 さて、今回の「からむこらむ」は如何だったでしょうか?
 取りあえず、幻覚剤の最初という事で、色々と話をしてみましたが.........ま、主に名の由来と天然物、と言う観点になっていますけどね。まぁ、取りあえず代表的なものを挙げる事が出来ました。
 しかし、これはまだまだ序盤に過ぎません。なぜなら、この後に「幻覚剤」を本当に有名にしたものがあります。そして、その薬剤は同時に重要な役割を担う事になりますが........

 ま、次回はこの続きと行きましょう。
 もっとも、管理人が忙しいので次はいつかは残念ながら分かりませんが(^^; なるべく頑張る事とします。

 そう言うことで、今回は以上です。
 御感想、お待ちしていますm(__)m

 次回をお楽しみに.......

(2002/04/08公開)


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